建材費急騰でもマレーシア不動産は大丈夫?業者の本音

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マレーシアに住んでいると、「家を買いたい」「そろそろリノベーションしたい」と考える日本人も多いのではないでしょうか。でも最近、建設業界でちょっと気になるニュースが入ってきました。遠い中東の戦争が、マレーシアの建設コストを静かに押し上げているのです。

中東情勢がなぜマレーシアの建材価格に影響するのか

仕組みはシンプルです。原油価格の上昇 → 石油由来の建設資材(鉄筋・プラスチック製品・接着剤・塗料など)の値上がり → 建設コスト全体が上昇という連鎖が起きています。

日本では2022年のロシア・ウクライナ戦争以降、木材や鉄鋼が急騰し、新築住宅価格が上がり続けました。マレーシアでも今、同じ構造的な問題が起きつつあります。

上場企業・合大控股(HKB)が打つ2つの手

マレーシアの建設・不動産会社合大控股(HKB Bestari Berhad)は、この状況に先手を打っています。同社の取締役・謝文哲氏が公表した2つの対策をご紹介します。

対策①:建材価格を事前にロック

戦争が本格化する前に主要建材の価格を契約で固定しました。日本の食品メーカーが円安進行前に小麦粉を大量購入して在庫を確保するのと同じ発想です。

プロジェクトのサイクルが約1年程度のため、現時点では調達済み建材で対応可能な範囲に収まっているとのこと。短期的な価格急騰の影響は限定的です。

対策②:プレファブ工法と外注固定化でコスト管理

専門エンジニアリング工事をサブコントラクター(下請け業者)に固定価格で委託し、コスト変動リスクを外部化しています。さらにプレファブリケーション(工場製造部品の活用)と設計の最適化で、現場作業の労働コストと工期を圧縮。

日本でいえば、積水ハウスやパナソニックホームズのプレハブ住宅に近い考え方です。工場で部品を作り込むことで、現場での「人手と時間」を最小限にする戦略です。

対策 内容 日本での類似例
建材先行調達 価格高騰前に主要材料を契約で確保 食品メーカーの原材料先物取引
プレファブ工法 工場製品で現場作業を最小化 積水ハウス・パナホームのユニット工法
外注固定化 下請けに固定価格で発注 ゼネコンのサブコン一括請負

収益への影響は「管理可能な範囲」

謝氏によれば、「利益率への影響は現時点では管理可能な範囲」とのこと。つまり建材高騰が即座に住宅価格に転嫁されるわけではないことを示唆しています。少なくとも短期(1年程度)は価格の安定が期待できる状況です。

日本とマレーシアの建設コスト事情を比べると

項目 マレーシア 日本
主な建設コスト上昇要因 中東情勢による原油高 円安・木材不足・職人不足
価格転嫁のスピード 短期は抑制傾向 継続的に上昇中
プレファブ普及 導入促進中 高い(ハウスメーカーが主流)
1年サイクルでの調整 業者が先行対策済み 四半期ごとに反映

日本人が知っておくべきこと

マレーシアで購入・建築・リノベーションを検討している日本人の方には、このニュースはいくつかのことを示しています。

  • 短期的な価格急騰の心配は少ない:業者が事前に手を打っており、今から1年程度は影響が限定的
  • 中長期では注視が必要:戦争が長引き原油高が続けば、2〜3年後の新築物件価格に影響が波及する可能性も
  • リノベーションを考えているなら早めに動くが吉:建材価格がさらに上がる前に、見積もりだけでも取っておくことをおすすめします
  • ディベロッパー選びの視点として:こうしたコスト管理を透明に開示している企業は、経営の健全性が高い傾向があります

マレーシアの建設業界は今、世界情勢という「外側の嵐」を上手にいなしながら事業を続けています。日本人として、地政学的リスクとローカル経済のつながりを理解しておくことは、現地での生活設計にとって大切な視点になるでしょう。

写真: Sam / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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