マレーシアの株式市場に投資を考えている方、「セメント会社なんて地味では?」と思っていませんか?実は今、マレーシアの代表的なセメントメーカー大馬洋灰(Malaysia Cement、MCEMENT)に、機関投資家から「テクニカル買い」シグナルが点灯しています。石炭価格の下落と大型インフラ需要という2つの追い風が揃い始めた、注目の局面です。
大馬洋灰(MCEMENT)とはどんな会社?
大馬洋灰(バーサ証券コード: 3794)は、マレーシアを代表するセメント製造会社のひとつです。日本でいえば太平洋セメントや住友大阪セメントのような存在で、建設・インフラ需要を支える基礎素材産業に位置します。
マレーシアは現在、ペナン軽量鉄道(LRT)建設やデータセンター建設ラッシュなど、大型インフラ投資が続いています。こうした建設需要を直接受ける同社は、マレーシアの経済成長を読む重要なバロメーターといえます。
現在の株価と証券会社の見方
ホンレオン投資銀行リサーチ(Hong Leong Investment Bank Research)が2026年6月19日付けでテクニカル買い推奨を発表しました。
| 指標 | リンギット(RM) | 日本円換算(1RM=39.1円・2026年6月19日時点) |
|---|---|---|
| 直近終値(6/19) | RM 7.10 | 約278円 |
| 目標株価 | RM 7.64 | 約299円 |
| 過去最高値 | RM 8.74 | 約342円 |
| 過去最高値からの下落率 | 約▲22% | — |
目標株価はかつてのRM 10.78からRM 9.25、そして今回RM 7.64へと段階的に引き下げられてきましたが、現在値から約7.6%の上昇余地が見込まれています。
テクニカル分析:エントリーポイントとリスク管理
証券アナリストが提示した売買ポイントを整理します。
| 区分 | 価格(RM) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| エントリーポイント① | RM 6.25 | 約244円 |
| エントリーポイント② | RM 6.54 | 約256円 |
| エントリーポイント③ | RM 6.78 | 約265円 |
| ストップロス | RM 6.24 | 約244円 |
| 目標株価(レジスタンス) | RM 7.64 | 約299円 |
現在値RM 7.10はエントリーポイントより高い水準ですが、調整局面があれば下位のポイントが買い場として意識されています。
なぜ株価が下がったのか?石炭コストの問題
セメント製造には石炭が不可欠です。クリンカー(セメントの中間原料)を高温で焼くキルン(窯)の熱源として、大量の石炭を消費します。
これは日本の製鉄所でのコークス(石炭由来の燃料)と似た位置づけです。石炭価格が高騰すると製造コストが直撃し、利益率が圧迫されます。近年の石炭価格上昇が、同社株を過去最高値RM 8.74(約342円)から22%も押し下げてきた主因でした。
回復の3つのカタリスト
① 石炭価格の下落(米イラン和平の恩恵)
2026年の米国・イラン和平合意を受け、エネルギー市場が安定化。グローバルな石炭価格が下落トレンドに入っています。これはMCEMENTにとって製造コスト低下=利益率改善を意味します。業績下方修正の主因だったコスト圧力が和らぐことで、株価評価の見直しが起きやすい局面です。
② ペナンLRT(軽量鉄道)プロジェクト
マレーシア政府が推進するペナン島の軽量鉄道(LRT)計画が具体化しています。鉄道建設にはコンクリートが大量に必要で、地元セメントメーカーへの需要増が直接見込まれます。日本でいえば大阪万博のインフラ建設ラッシュが地元建材メーカーを潤したようなイメージです。
③ データセンター建設ラッシュ
マレーシアはASEAN(東南アジア諸国連合)のデータセンターハブとして急成長しており、Google・Microsoft・Amazonなど大手テック企業の投資が続いています。データセンターの建設にも大量のセメントが使われるため、中長期的な需要拡大が続く見通しです。
日本人投資家向けメモ
マレーシア株(バーサ・マレーシア上場)への投資を検討する際は以下をご確認ください。
- 取引通貨はリンギット(RM): 円高・円安の為替リスクが伴います。2026年6月時点で1RM≈39.1円
- 日本からのアクセス: 楽天証券・SBI証券の一部でマレーシア株を取り扱っていますが、取り扱い状況は変わるため事前確認が必要です
- 現地口座: マレーシア在住者はMaybank証券、Public Bank Berhad、RHB証券などで口座開設が可能です
- 投資判断はあくまで自己責任: この記事は投資推奨ではありません。最新情報は証券会社や公式ソースでご確認のうえ、ご自身の判断で投資されてください
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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