マレーシア電子メーカー、7年赤字で大規模リストラ

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マレーシア・ペラ州イポーに本拠を置く電子機器メーカー、Salutica Allied Solutionsが、2026年4月30日付けで従業員の約53%にあたる250名を解雇する大規模リストラを発表しました。7年連続で赤字が続いた末の経営再建策です。日本企業とも取引がある同社の動向は、マレーシアに住む日本人にとっても他人事ではありません。


Saluticaってどんな会社? ODMという仕組みを知っていますか?

Saluticaが手がけるのは、Bluetoothイヤホン、スマートウォッチ、光学式タッチスクリーン精密部品といったコンシューマー・業務用電子機器です。

特徴的なのはODM(Original Design Manufacturing)という事業モデル。自社ブランドを持たず、欧米・日本の有名ブランドのために設計から製造まで一括して引き受けるビジネスです。

ODMを日本でたとえると?
ユニクロのOEM生産に近いイメージ。あなたが普段使っているイヤホンや電子機器の「中身」が、実はマレーシアのイポーで設計・製造されていた可能性があります。

Saluticaの主要取引先は欧州・北米に加え、日本のエレクトロニクス企業も含まれています。


7年連続赤字——何が起きていたのか?

同社は7年にわたって赤字を計上し続けています。直近では損失幅の縮小が見られるものの、黒字転換にはまだ至っていません。

期間 純損失(RM) 純損失(円換算※) 前年比
FY2026 上半期 RM1,310万 約5.3億円 改善
FY2025 上半期 RM1,517万 約6.1億円

※1RM=40.4円(2026年4月29日時点)

損失幅は縮小しているものの、累積赤字は深刻。中国・ベトナムの低コスト製造業の台頭や、グローバルなサプライチェーン再編が、マレーシアのODMメーカーに強い逆風となっています。


今回の発表内容:250人、半数以上が職を失う

項目 内容
対象会社 完全子会社 Salutica Allied Solutions Sdn Bhd
削減人数 約250名
削減率 全従業員の約53%
実施日 2026年4月30日
拠点 ペラ州イポー

製造業のリストラとしてはマレーシアでも異例の規模で、地元イポーの雇用市場への影響が懸念されています。日本でいえば、地方都市の主要工場が突然半分の従業員を解雇するようなインパクトです。


マレーシア電子産業の今——イポーとペナンの違い

かつてペナンは「東のシリコンバレー」と呼ばれ、インテルやデルなど欧米大手の製造拠点として発展しました。イポーのSaluticaはその恩恵を受けつつODMとして成長しましたが、近年の地政学的変化と製造コスト競争の激化が、こうした中堅メーカーの経営を直撃しています。


日本人が知っておくべきこと

  • 身近なガジェットとの接点: Saluticaは日本向けODM製品も手がけており、あなたの手元にある電子機器との縁があるかもしれません
  • ペラ州・イポーの雇用市場: 250名規模の解雇はイポー経済にとって小さくないインパクトです。ペラ州での就職・転職を考えている方は、製造業の動向に目を向けておくと参考になります
  • マレーシア製造業の転換期: 低コスト競争から付加価値型製造へのシフトが求められており、電子機器分野の採用市場も変化しています。IT・エンジニアリング職はむしろ需要が高まる可能性があります
  • サプライチェーンへの波及: 日系企業がSaluticaと取引関係にあった場合、部品調達や製品開発スケジュールへの影響が出ることも考えられます

マレーシアの製造業の今を知ることは、この国で働き・生活する日本人が経済の動きを読む上で、重要な視点になります。

写真: Kelvin Zyteng / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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