マレーシア失業保険EIS、42,807人に約99億円給付

マネー・生活費

マレーシアで働いていて、「もし急に仕事がなくなったらどうなるんだろう?」と不安に感じたことはありませんか?日本には雇用保険(ハローワークで申請する失業給付)があるように、マレーシアにもEIS(雇用保険制度)という公的なセーフティネットがあります。

2026年6月12日時点で、マレーシア全土で42,807人が職を失ったというデータが人材省(HR Ministry)から発表されました。政府はPerkeso(社会保障機構)を通じて積極的な支援を行っており、134,123件の給付申請を承認、総額RM2億4,823万(約99億円、1RM=39.9円・2026年7月14日時点)を支給しています。

EISとは? — 日本の雇用保険との比較

EIS(Employment Insurance System)は2017年制定のEIS法に基づく制度で、日本の雇用保険と構造はほぼ同じです。毎月の給与から天引きされ、失業した際に給付を受け取れます。

比較項目 マレーシア(EIS) 日本(雇用保険)
拠出率(労働者) 月給の0.2% 月給の0.6%
運営機関 Perkeso(社会保障機構) ハローワーク(厚生労働省)
法的根拠 EIS法(2017年) 雇用保険法(1974年)
申請先 perkeso.gov.my 管轄ハローワーク

制度として日本より約50年新しく、現在も改善が続いています。拠出率は日本の3分の1と低い分、給付の手厚さは限定的ですが、骨格はよく似ています。

失業者が多い業種はどこ?

今回の失業者42,807人の内訳を業種別に見ると、製造業が突出しています。

業種 失業者数 割合
製造業 8,702人 20.7%
卸売・小売業 7,560人 18.0%
管理・サポートサービス 4,239人 10.1%
その他 22,306人 51.2%

工場や製造ラインで働く方にとっては特に身近な問題です。日本でも製造業のリストラは社会問題になりますが、マレーシアでも同様の傾向が見られます。

EISで受け取れる給付の種類

給付の種類 内容
求職手当 就職活動中の生活費支援
収入減少手当 転職で給与が下がった場合の補填
早期再就職手当 早く新しい仕事に就いた場合のボーナス
訓練費・訓練手当 スキルアップ研修の費用と期間中の生活費
移動支援手当(新設) 労働需要の高い地域への移住を後押しする新制度

注目したいのが新設の移動支援手当です。日本でいえば「地方移住補助金」に近い発想で、求人が多いエリアに移動して就職しようとする人を経済的に支援します。マレーシアの労働市場の流動化を促す取り組みで、2026年の制度改革の目玉の一つです。

また、2026年1〜4月の間に2,697人がモジュール式職業訓練プログラムへの参加を承認されており、「給付金を配るだけ」でなく「再就職できる人材育成」にも力を入れている点が特徴的です。

日本人が知っておくべきこと

マレーシアで就労ビザを持って働く日本人も、状況によってはEISの恩恵を受けられる可能性があります。

  • まず給与明細を確認:「EIS」または「SOCSO/EIS」という項目があれば加入済みです
  • 外国人のEIS加入状況は雇用主次第:HR担当者に加入しているか確認を
  • 申請はオンラインが基本perkeso.gov.my から手続き可能(英語対応あり)
  • 制度改正に注目:EIS法2017年は現在改正作業中で、2026年中により手厚い保護が追加される見込みです

「まさか自分が失業するとは」と思っていても、経済状況は急変することがあります。今のうちにEISの加入状況と申請方法を頭に入れておくと、いざというときに慌てずに済みます。

写真: Nour Betar / Unsplash

出典: Varnam の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました