上場4週で約35億円受注!ジョホールのデータセンター旋風

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マレーシアの「データセンター特需」が止まりません。ジョホール州は今、世界中のテック企業が注目する次世代データセンターの集積地になりつつあります。そんな熱気の中、上場からわずか4週間で約35.5億円規模の大型契約を獲得した企業が登場しました。マレーシア経済の勢いを象徴するニュースとして、在住者・投資家ともに注目です。

EIPOWERとはどんな会社?

EIPOWER(銘柄コード: 0453)は、電力ソリューションと燃料システムを専門とするマレーシアのエンジニアリング企業。2026年5月、ブルサマレーシア(Bursa Malaysia、マレーシア証券取引所)のACEマーケットに上場したばかりの新星企業です。

日本でいえば、東証グロース市場に上場したばかりのスタートアップに相当します。IPO直後の企業がこれほどの大型案件を獲得するのは異例のことで、市場関係者の間でも話題になっています。

受注の概要

子会社のEI Power Technologiesが、ジョホール州で建設中のデータセンタープロジェクトのサブコントラクト(下請け工事)を受注しました。

項目 内容
受注額 RM9,010万(約35.5億円)
工事内容 燃料システムの供給・搬入・設置・試験・試運転
場所 ジョホール州 データセンター
工事開始 2026年6月(受注直後に着工)
完了予定 2027年9月30日

「燃料システム」とは、主にデータセンターの非常用ディーゼル発電機への燃料供給・管理システムのことです。大規模データセンターは24時間365日の稼働が前提で、停電時にも数秒以内に発電を開始できるバックアップ電源が不可欠。電力インフラの専門業者への需要が急増しています。

受注残高が4週間で2.2倍に

この契約獲得により、EIPOWERの受注残高(手持ち工事の合計額)は短期間で大幅に拡大しました。

時点 受注残高 日本円換算(1RM≈39.4円) 増加率
2026年3月24日(上場前後) RM9,990万 約39.4億円
2026年6月18日(本受注後) RM2億2,250万 約87.7億円 +122%

IPO(新規株式公開)後わずか4週間でこの変化は、市場の期待を大きく上回るペースです。

なぜジョホールなのか?日本との比較で理解する

ジョホール州は、シンガポールと国境を接するマレーシア最南端の州です。シンガポールは世界有数のデータセンター集積地ですが、狭い国土と高騰する電力コストから新規建設が難しくなっています。

その受け皿として注目されているのがジョホール州。日本でいえば、東京に集中していたデータセンターが「土地が広くて電力も安い千葉・埼玉」に移っていくような構図です。ただしスケールは桁違いで、Microsoft、Google、ByteDance(TikTok親会社)といった世界的テック企業が数兆円規模の投資を進めています。

シンガポールとはわずか1本の橋(コーズウェイ)で繋がっており、物理的な距離が数キロしかない点も大きな利点です。ネットワークのレイテンシ(通信遅延)を最小限に抑えながら、コストは大幅に削減できます。

日本人向けメモ

ブルサACEマーケットとは何か

ブルサマレーシアには複数の市場区分があります。日本の株式市場との対応は以下の通りです。

マレーシア(Bursa) 日本(東証)の対応 主な特徴
メインマーケット プライム・スタンダード 大型・中堅の上場企業
ACEマーケット グロース市場 新興・成長企業、比較的緩やかな上場基準
LEAPマーケット 小規模・非公開に近い市場

EIPOWERが上場したACEマーケットは、成長性を重視した市場。業績の実績よりも将来のポテンシャルで評価されることが多く、ハイリターン・ハイリスクの性質があります。

マレーシア株に興味がある在住者へ

マレーシア在住の日本人がブルサマレーシアで株式投資をするには、現地の証券会社(Maybank Investment、RHB Investment、CIMB Securities等)に口座を開設する必要があります。外国人でも口座開設は可能ですが、パスポートや就労ビザのコピーなど、複数書類の提出が求められます。オンライン開設に対応している証券会社も増えていますが、手続きに数週間かかるケースも。余裕をもって準備しましょう。

ジョホールのデータセンター建設が波及すること

大型データセンターの建設は、地域全体に恩恵をもたらします。EIPOWERのような電力・燃料システム企業だけでなく、土木・建設業者、冷却設備メーカー、セキュリティ企業、そして周辺の飲食・宿泊業まで幅広く需要が生まれます。ジョホール州に生活基盤を置いている方は、地域の変化と雇用機会の拡大を実感できるかもしれません。


EIPOWERのケースは、マレーシア新興企業の勢いを象徴する一例に過ぎません。ジョホールのデータセンター建設ラッシュは、今後数年にわたって続くと予測されています。マレーシア経済の底力を測るバロメーターとして、この分野の動向をぜひ追ってみてください。

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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