マレーシアの不動産・インフラ大手MRCB(Malaysia Resources Corporation Berhad、銘柄コード:1651)が、クアラルンプール南部のブキジャリル(Bukit Jalil)に大規模なAIデータセンターを建設すると発表しました。
総開発コストはRM21億(約827億円)、キャパシティは65MW。完成目標は2027年末です。マレーシアのデジタル経済を象徴する一大プロジェクトが、いよいよ動き始めています。
なぜ今、マレーシアにAIデータセンターなのか
日本でもNTTやさくらインターネットがデータセンター拡充を進めていますが、最近ASEANで最も注目を集めているのがマレーシアです。その理由は大きく3つあります。
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| 電力コストが安い | シンガポールの約半分。大量電力を消費するAI処理に有利 |
| 土地が広い | 都市国家シンガポールと違い、大規模施設を建てやすい |
| 国家戦略 | マレーシア政府がデジタルハブとして外資誘致を積極推進 |
2024年以降、MicrosoftやGoogleがマレーシアへの数十億ドル投資を相次いで発表。ASEANデータ需要の「集約地」として、グローバル企業の選択肢に定着しつつあります。日本のソフトバンクやNTTも同地域でのインフラ投資を進めており、これは「遠い話」ではありません。
プロジェクトの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発主体 | Bukit Jalil Sentral Property Sdn Bhd(MRCB子会社) |
| 建設場所 | ブキジャリル(Bukit Jalil)、KL南部 |
| キャパシティ | 65MW |
| 完成予定 | 2027年第4四半期 |
| 総開発費 | RM21億(約827億円) |
| 資金調達 | 借入70%・自己資本30% |
| 賃料単価 | RM500/kW/月(約19,700円/kW/月) |
稼働率と収益の見通し
日本のREIT(不動産投資信託)と同様に、竣工後は段階的に稼働率を高めていく計画です。
| 年 | 稼働率 | 年間賃料収入(概算) | 日本円換算 |
|---|---|---|---|
| 2028年 | 50% | RM 9,750万 | 約38.4億円 |
| 2029年 | 75% | RM 1億4,600万 | 約57.5億円 |
| 2030年 | 100% | RM 1億9,500万 | 約76.8億円 |
フル稼働時の純利益はRM4,900万(約19.3億円)、利益率は25%と試算されています。インフラ系ビジネスとしては安定した数字です。
※ 1 RM = 39.4円(2026年6月18日時点)
アナリストの評価
マレーシア最大手の証券会社メイバンク・インベストメント・バンク(Maybank Investment Bank)は「BUY(買い推奨)」を継続しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 現在株価(2026/06/18終値) | RM 0.325(約12.8円) |
| アナリスト目標株価 | RM 0.51(約20.1円) |
| 上昇余地 | +55% |
| 2027年EPS予想 | RM 0.02(2セント) |
| 予想PER | 21.53倍 |
| 配当利回り | 3.1% |
配当利回り3.1%は、日本の大手インフラ株(2〜3%台が多い)と同水準ながら、成長期待も乗っているのが特徴です。
日本人投資家・在住者が知っておくべきこと
マレーシア株投資に関心がある方へ:
- MRCB(1651)はクアラルンプール証券取引所(Bursa Malaysia)に上場しています
- 日本の証券会社(SBI・楽天等)からは直接投資できないケースが多く、Interactive Brokersなど海外対応口座が必要です
- マレーシアでは外国人投資家の配当に源泉徴収税(通常15%)が課される場合があります
- RM/JPY為替リスクも必ず考慮に入れてください
在住日本人にとっての意味:
ブキジャリルはスタジアム周辺の再開発が進む注目エリアです。大型データセンターの誘致が決まれば、周辺のオフィス・住宅需要が高まる可能性があります。また、マレーシアのIT産業が活性化することで、外資系テック企業の進出や就労ビザの需要増加にもつながり、日本人にとっての就業機会が広がることも期待できます。
※ この記事は特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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