パリバゲットがシンガポール傘下に!マレーシアの変化は?

生活・文化

韓国発のベーカリーブランド「Paris Baguette(パリバゲット)」といえば、マレーシアでも街中で見かける人気店のひとつです。クロワッサン、ソフトクリームを使ったケーキ、季節限定の菓子パンが並ぶ店内は、どこか日本のベーカリーチェーンに似た雰囲気で、日本人にも親しみやすいお店ではないでしょうか。

そのマレーシアの Paris Baguette に、大きな経営転換が起きました。2026年7月2日、マレーシアの事業がシンガポールを拠点とする Paris Baguette 東南アジア地域本部に完全移管されることが正式発表されました。

これまでの経緯 — Berjaya Food との関係

これまでマレーシアの Paris Baguette は、ローカルの飲食・フランチャイズ大手「Berjaya Food(BJFOOD)」が運営してきました。Kenny Rogers Roasters や Starbucks Malaysia の運営でも知られる企業です。

今回の移管では、Berjaya Food が保有していた株式をわずか1マレーシアリンギット(約40円)で東南アジア地域本部に譲渡。実質的に、親会社であるシンガポールの地域統括部門が直接マレーシア事業を掌握する形となりました。

日本でいえば、国内フランチャイズオーナーが保有していた事業を本社直営に切り替えるイメージに近いかもしれません。

変わること・変わらないこと

項目 内容
経営主体 Berjaya Food → シンガポール地域本部に変更
ブランド・店名 Paris Baguette のまま変更なし
製造拠点 ジョホール州の工場が引き続き中核(変更なし)
ハラル認証 継続(最優先事項として明記)
商品戦略 グローバルとローカルを融合した新商品を開発予定
スタッフ教育 ベーカーや接客スタッフの研修を強化予定

ハラル認証が「絶対条件」の意味

今回の発表で特に強調されたのが、ジョホール州の製造工場におけるハラル認証(Halal certification)の維持です。

ハラル認証はイスラム法に基づく食品基準で、マレーシアでは人口の約6割を占めるムスリム(イスラム教徒)に向けた商品販売の「パスポート」とも言えます。日本で言えば「アレルギー対応食品認証」に近い存在ですが、マレーシアではこれが主流の基準になっています。

ハラル非対応のベーカリーは、ムスリムの顧客層を丸ごと失うリスクがあるため、多民族国家マレーシアでビジネスを広げる上では事実上の必須条件。今回の移管でも「絶対に外せないポイント」として声明に明記されました。

今後の方向性

地域本部の直轄となることで、以下のリソースへの直接アクセスが可能になります。

  • ブランド戦略: 本社と連携した統一プロモーション
  • 商品開発: 東南アジア向けのローカルフレーバー商品の強化
  • サプライチェーン管理: 原材料の調達効率化
  • 品質管理: 標準化された品質基準の徹底

特に「グローバルの専門知識とローカルの味を融合した革新的な商品」という方向性は注目です。マレーシアならではの食材(パンダンリーフ、グラムラカなど)を取り入れた限定商品が増えることが期待されます。

日本人が知っておくべきこと

Paris Baguette ってどんなお店?
韓国の SPC グループが展開するベーカリーチェーン。1988年に韓国でスタートし、現在は世界30カ国以上に展開。マレーシアでも複数店舗を構え、クリームパン、フルーツケーキ、クロワッサンなどが人気です。日本にも店舗があるので、名前を聞いたことがある方も多いはず。

日本人が入りやすい理由
英語メニューが標準で、店内は清潔感があり、エアコン完備。日本のベーカリーと似た雰囲気のため、初めてでも入りやすいお店です。

今回の変化でお客さんへの影響は?
当面の間、店舗数・価格・商品ラインナップへの大きな変化はないとみられます。むしろ新体制のもとで品質向上が期待できる局面です。

ジョホールへ行く方へ
シンガポールからジョホールバルへのデイトリップの際、ジョホール工場製のパリバゲット商品を店頭で試してみるのも一興です。ハラル認証済みなので、ムスリムの友人と一緒でも安心して立ち寄れます。

写真: Yeh Xintong / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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