マレーシアの製造業に新たな記録が生まれました。アルミ押出成形(アルミニウムエクストルージョン)の国内最大手、PA Resources(バーサ・マレーシア上場、銘柄コード:7225)が、2026年度第4四半期(2026年4月〜6月)に創業以来最高の四半期売上高を達成し、純利益は前年同期比でなんと2倍に急増しています。
マレーシア株への投資に興味があるという方も、「アルミ押出成形ってそもそも何?」という方も、ぜひ読んでみてください。
アルミ押出成形って何?——日本でいうYKK APの仕事
「アルミ押出成形」とは、アルミニウムを型に押し込んで特定の断面形状に成形する製造技術です。窓のサッシ、建物の外装フレーム、自動車のシャーシ部品、電子機器のヒートシンクなど、私たちの日常に欠かせない部材がこの技術で作られています。
日本でいえばYKK AP(窓・ドア用アルミサッシ最大手)や神戸製鋼所のアルミ部門に近いビジネスイメージです。建設ラッシュや自動車産業が活発な東南アジアでは、アルミ押出成形の需要は非常に旺盛で、PA Resourcesはそのマレーシア市場を牽引する存在です。
2026年度の業績——数字で見る快進撃
| 指標 | 2026年度(通期) | 前年比 | 日本円換算(1RM≒39.3円、2026-08-22時点) |
|---|---|---|---|
| 通期売上高 | RM 6億4,860万 | +19.9% | 約255億円 |
| 通期純利益 | RM 3,100万 | +10.8% | 約12.2億円 |
| Q4(4〜6月)売上高 | RM 2億483万 | +25.2% | 約80.5億円 |
| Q4 純利益 | RM 1,800万 | +100%(2倍) | 約7.1億円 |
| 1株あたり利益(EPS) | 2.1セン | — | — |
| 配当性向 | 48.5% | — | — |
特に注目は第4四半期の純利益が前年比2倍という点です。建設・インフラ需要の拡大や、製造コストの効率化が奏功したとみられます。
配当も魅力——年1センの株主還元
PA Resourcesは2026年度の年間配当として、1株あたり1セン(合計)を実施しています。
- 第1弾: 0.5セン(2026年3月27日支払済)
- 第2弾: 0.5セン(2026年10月31日支払予定)
配当性向は48.5%と、利益の約半分を株主に還元する方針です。日本の大手製造業(トヨタの配当性向35〜40%程度)と比較しても、株主を意識した経営姿勢が伝わります。
総額RM1億の拡張計画——生産能力2倍以上へ
好業績を背景に、PA Resourcesは総額RM1億(約39.3億円)の設備拡張計画を着実に進めています。
| 項目 | 現状 | 拡張後 |
|---|---|---|
| 月間生産能力 | 3,500トン | 8,000トン |
| 増加率 | — | 約2.3倍 |
| 新工場稼働予定 | — | 2027年下半期 |
新工場では最新の製造技術を導入し、コスト効率の向上と省人化も図る方針。マレーシアの建設・電気自動車(EV)関連需要を見据えた積極投資です。
日本人向けメモ——バーサ・マレーシア投資を考えるなら
マレーシアに住んでいると、現地証券口座(Maybank Investment、RHB Investment など)を通じてバーサ・マレーシアの株式に比較的簡単に投資できます。
注意点まとめ:
- 外国人でも口座開設可能: 就労ビザ(EP/PVP等)があれば主要証券会社で開設できます
- 為替リスク: 収益はRM建てのため、円高局面では円換算の利回りが目減りします
- 課税: マレーシアには個人の株式売却益にキャピタルゲイン税がありません(2024年以降も上場株式は非課税継続)。配当にも非課税が適用される場合があります
- 日本での確定申告: 日本の居住者区分によっては、海外配当を日本で申告する義務が生じます。税理士への相談を推奨します
PA Resources(7225)は小型株の部類に入るため、流動性には注意が必要ですが、国内製造業の成長を享受できる銘柄として認知度が高まっています。
マレーシアの製造業がこれほど活況を呈しているとは、意外に思った方もいるのではないでしょうか。身の回りのアルミサッシや車のパーツが、実はマレーシアで作られているかもしれません。
写真: Job Savelsberg / Unsplash
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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