マレーシアで生活していると、「ショッピングモールの賃料収入から分配金をもらう」という投資スタイルを耳にすることがあります。それがREIT(不動産投資信託)です。日本でも「J-REIT」として普及していますが、マレーシアでも証券取引所で売買できる人気商品のひとつ。
今回は、マレーシアを代表するショッピングモール系REIT「IGB REIT(怡保花園産托)」が2026年第2四半期(4〜6月)に驚異的な業績を発表しましたので、在住者・投資に関心のある方向けに詳しくご紹介します。
IGB REITとは?
IGB REITは、クアラルンプールやジョホールバルなどの商業施設を保有・運営する不動産投資信託です。「Valley City Mall」「Valley City KL」「Valley City Garden Mall」など複数のショッピングモールを傘下に持ち、テナント(入居店舗)から得た賃料収入を投資家に定期分配する仕組みです。
日本の「J-REIT」とまったく同じ構造で、個人投資家でもブルサ・マレーシア(証券取引所)を通じて1口から購入できます。
2026年Q2業績:前年比50%超の大幅増益
| 指標 | Q2 2025 | Q2 2026 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | RM1億6,010万(約63億7,200万円) | RM2億4,100万(約95億9,200万円) | +50.5% |
| NPI(純不動産収益) | — | RM1億8,120万(約72億1,200万円) | +51.1% |
| 純利益 | RM9,255万(約36億8,300万円) | RM1億3,928万(約55億4,300万円) | +50.5% |
上半期(2026年1〜6月)の累計でも、純利益はRM3億208万(約120億2,300万円)と前年比51.7%増。売上高もRM5億230万(約199億9,200万円)と好調ぶりを維持しています。
※為替レート:1RM=39.8円(2026年7月22日時点)
分配金も増額!権利落ち日・支払日はいつ?
好業績を背景に、IGB REITは1口あたりの分配金を前年の2.82センから3.44セン(約1.37円)へと引き上げました。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 権利落ち日 | 2026年8月4日 |
| 支払日 | 2026年8月21日 |
| 分配金(1口あたり) | 3.44セン(約1.37円) |
「権利落ち日」とは、この日以前に保有していれば分配金を受け取れる締め切り日のこと。日本のREITと同様、定期的にインカム収入を得られる点が個人投資家に人気の理由です。
大幅増益の2つの要因
1. ジョホールバル「Valley City Mall」の新規稼働
JBに新開業したショッピングモールからの賃料収入がまるごと新規計上されたことで、売上が一気に膨らみました。シンガポールからの来客も多く、JBの商業施設は高い集客力を誇ります。在住の方には馴染みのある光景ではないでしょうか。
2. KL既存モールの賃料収入改善
クアラルンプールの既存施設でもテナント入居率の改善や賃料改定が進み、収益が底上げされています。
系列会社IGBCR(商業REIT)も好調
IGB REITには姉妹会社「IGBCR(怡保花園商業産托)」も存在します。
| IGBREIT | IGBCR | |
|---|---|---|
| Q2純利益 | RM1億3,928万(+50.5%) | RM3,501万(+18%) |
| 分配金(1口) | 3.44セン(約1.37円) | 1.35セン(約0.54円) |
IGBCRはIGBREITより規模は小さいものの、こちらも前年比18%増益と堅調な成長を続けています。2銘柄あわせてポートフォリオに組み込む投資家も少なくありません。
日本人投資家・在住者が知っておくべきこと
J-REITとマレーシアREITの比較
| 比較項目 | J-REIT(日本) | マレーシアREIT |
|---|---|---|
| 主な市場 | 東京証券取引所 | ブルサ・マレーシア |
| 平均利回り | 3〜4%程度 | 4〜6%程度(一般的に) |
| 通貨リスク | なし(円建て) | あり(リンギット建て) |
| 分配頻度 | 年2回が多い | 半年〜四半期ごと |
| 配当課税(非居住者) | 20.315% | 10%源泉徴収 |
| 投資方法 | 国内証券会社 | マレーシア証券口座が必要 |
在住者が投資するには
マレーシア居住者は現地の証券会社(Maybank Investment Bank、CIMB Securities など)で口座を開設すれば、IGB REITを購入できます。手続きは英語が基本ですが、英語での申し込み自体はそれほど難しくありません。
為替リスクに注意
現在1RM≈39.8円(2026年7月22日時点)ですが、円高が進むとリンギット建て資産の円換算額は目減りします。在住中は生活費もリンギットで出ていくため為替ヘッジになりますが、日本帰国後は為替変動が損益に直結します。
ショッピングモールに毎週出かけながら、その賃料収入の一部を分配金として受け取れるのがREIT投資の醍醐味です。純利益50%増という数字は、マレーシアの消費市場の活況とショッピングモール需要の根強さを示す結果といえますね。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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