マレーシアから欧州や中東へ旅行・出張を考えているみなさん、朗報です。エアアジアの長距離路線を担うエアアジアX(AirAsia Long Haul)が新体制で大きく動き出しました。新会長の就任と新路線の発表で、クアラルンプールがますます便利な乗り換えハブになりそうです。
エアアジアXとは?——LCCの長距離版
日本でいえば、ピーチやジェットスタービーチが国内線・近距離国際線をカバーするように、エアアジアXはその「長距離版」。クアラルンプール(KLIA)を拠点に、中東・中央アジア・欧州・オーストラリアなど遠距離路線を格安運賃で運航しています。
「LCCなのに長距離?」と思われるかもしれませんが、それがエアアジアXの強みです。コスト構造を絞り込んだ「リーン(lean)モデル」を採用しているため、ANAやマレーシア航空と比べて格段に安いチケットが手に入ることがあります。
新会長就任——タン・スリ・ジャマルディン氏とは
2026年4月、タン・スリ・ジャマルディン・イブラヒム氏が独立非業務執行会長(Independent Non-Executive Chairman)に就任しました。
「タン・スリ」はマレーシアの国家叙勲で、日本でいう「勲一等旭日大綬章」に近いレベルの称号。テレコム・マレーシア元CEOなど、インフラ・テクノロジー分野での実績が豊富な人物です。航空業界の枠を超えた経営視点で、エアアジアXを次の成長フェーズへ引っ張ることが期待されています。
注目の新路線——バーレーン就航(2026年6月26日〜)
最大のニュースは、2026年6月26日から始まるバーレーン(Bahrain)路線です。
バーレーンはペルシャ湾に浮かぶ島国で、サウジアラビアの隣に位置します。金融センターとして知られ、中東ビジネスの玄関口のひとつ。クアラルンプールがアジア↔中東↔欧州を結ぶ「三角形のハブ」として機能する戦略的な一手です。
日本でいえば、成田が東南アジア↔北米の乗り換え拠点として機能しているのと似た構図。KLIAは「アジアと中東・欧州をつなぐ格安ハブ」というポジションを強化しています。
拡充される路線網——中央アジアも視野に
バーレーン以外にも、需要と収益性の高い路線へのキャパシティ(座席数)の再配分が行われています。
| 就航先 | 国 | 日本からのイメージ |
|---|---|---|
| アルマティ(Almaty) | カザフスタン | 中央アジアの経済首都 |
| タシケント(Tashkent) | ウズベキスタン | シルクロードの要衝 |
| イスタンブール(Istanbul) | トルコ | ヨーロッパへの乗り換え拠点 |
カザフスタン・ウズベキスタンへの直行便は日本からほぼないため、KL経由でエアアジアXを使うルートが現実的な選択肢になってきます。シルクロード沿線の旅を考えているなら要チェックです。
ジョホールバルも動く——第2のハブ構想
もう一つ注目したいのが、ジョホールバル(Johor Bahru)を国内ハブとして開発する検討が進んでいる点。JBはシンガポールと陸続きで、日本人にもなじみ深い場所です。将来的にKLIA以外からも長距離路線に乗れる可能性があり、JB在住の方には朗報になるかもしれません。
Fly-Thru(乗り継ぎ)の便利な使い方
エアアジアXの強みの一つが「Fly-Thru(フライスルー)」システム。KLIAで乗り継ぎをするとき、預け荷物をそのまま最終目的地まで通してくれるサービスです。
日本のANAやJALのコードシェア乗り継ぎと似ていますが、LCC同士の組み合わせでもスムーズに使えるのがポイント。たとえば「東京→KL(エアアジア)→バーレーン(エアアジアX)」という旅程を、一度のチェックインでこなせます。
日本人が知っておくべきこと
- チケット購入はAirAsia公式サイトまたはアプリで: エアアジアは直販中心。旅行代理店では扱っていないケースも多い
- KLIAとKLIA2は別ターミナル: エアアジアX(長距離)はKLIA2発着。間違えると大変なので確認を
- Fly-Thruは事前登録が必要: 乗り継ぎ時間は最低3時間が目安。タイトすぎる乗り継ぎは避けること
- 中東路線はラマダン期間中の食事サービスが変わる場合あり: イスラム教の慣習に配慮した対応がある
- バーレーン路線は2026年6月26日〜: 現時点では予約開始時期を公式サイトで確認するのがおすすめ
新体制を迎えたエアアジアX。クアラルンプールを拠点に暮らす日本人にとって、中東・中央アジア・欧州への旅がぐっと身近になりそうですね。
写真: Fasyah Halim / Unsplash
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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