YTL電力株が急騰10%!データセンター需要がマレーシアを変える

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「マレーシアって、実はデータセンターの聖地になりつつある」——そんな話を聞いたことはありませんか?

2026年4月3日、マレーシアの大手コングロマリット・YTL Power(杨忠礼能源)の株価が一日で10%急騰し、3.52 RM(約139円)を記録しました。これは今年1月以来の高値です。その背景には、マレーシアのデータセンター産業をめぐる大きな動きがあります。


ジョホール州クライに「1000MW」の巨大データセンター

YTL Powerは、シンガポール国境に近いジョホール州クライ(Kulai)に建設中のグリーンデータセンターの容量を、500MWから1000MWへ倍増させる計画を発表しました。

日本と比較するとその規模感がわかります。国内最大級とされる東京のデータセンターが数十MW規模であることを考えると、1000MWという数字がいかに桁外れかがわかるでしょう。

現在すでに300MWが契約済みで、15ヶ月ごとに100MWを追加建設するペースで進んでいます。また、世界的に需要が逼迫しているタービンユニットを3基確保したことも、大きな強みとして評価されています。


YTL Powerの事業ポートフォリオ

事業 内容 注目ポイント
データセンター ジョホール州クライ、500MW→1000MWへ拡張中 AI需要で引き合い急増
シンガポール電力 PowerSeraya(長期契約・低燃料コスト) 安定収益源
英国水道事業 Wessex Water(2030年に大幅成長予定) インフラ長期投資
新発電プロジェクト NEWGEN26(エネルギー委員会入札中) 将来の収益柱

YTL Powerは電力だけでなく、水道・データインフラまで手がける「インフラ複合企業」です。日本でいえば東京電力と東京都水道局を合わせたような存在、とイメージしてみてください。


なぜマレーシアにデータセンターが集中するのか?

実はマレーシアには、データセンターにとって好条件が揃っています。

  • 電力コストが安い:補助金制度の恩恵で、周辺国より低コストで大量電力を調達可能
  • 地政学的安定:シンガポールの隣接国として、東南アジアのデジタルハブとして機能
  • 土地が広い:都市国家のシンガポールでは不可能な大規模建設が可能
  • グリーン電力への転換:再生可能エネルギーへの積極投資で、ESG投資家も注目

日本でも「AI需要によるデータセンター不足」が話題ですが、マレーシアはその受け皿として、アジア太平洋地域でシンガポールと並ぶ「データセンター大国」を目指しています。


アナリストも高評価——2027〜2028年の利益予測を大幅上方修正

複数のアナリストが、2027年の利益予測を18%、2028年を28%上方修正しました。これは単なる短期的な株価上昇ではなく、中長期の成長シナリオが評価されていることを意味します。

また、資金調達の面でも新展開があります。イスラム債(スクーク、Sukuk)の発行や、データセンター事業の上場をマレーシア・シンガポール・米国・英国のいずれかの市場で検討中とのことです。

株価の推移(参考)

時期 株価 日本円換算(1RM=39.5円)
2026年1月高値 3.52 RM前後 約139円
今回の終値 3.52 RM 約139円
急騰前 約3.20 RM 約126円

日本人向けメモ

在マレーシア日本人投資家の方へ

YTL Powerはマレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)に上場しており、現地証券口座があれば購入可能です。ただし、今回すでに10%の急騰後であり、「噂で買って事実で売る」典型パターンになる可能性も否定できません。

日本在住で興味がある方へ

日本のネット証券では、マレーシア株の直接取引に対応しているところはほとんどありません。マレーシア進出を考えているビジネスパーソンや、東南アジアのインフラ投資に興味がある方は、地場の証券会社(Maybank Investment, CIMB等)の口座開設を検討してみてください。

データセンター産業の成長は、日本のAI企業がアジアでのクラウドインフラを整備していく流れとも連動しています。マレーシアの「デジタル経済」の動向は、今後ますます目が離せなくなりそうです。

写真: CHUTTERSNAP / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。株価・業績予測は変更される場合があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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