「プログラミングって難しそう…」そう思っている方も多いかもしれません。でも今、マレーシアの教育現場では、ロボットを使った「楽しいSTEM教育」が静かに広がっています。
ラーマン理工大学が仕掛ける「先生向けロボット研修」
クアラルンプールにあるタンク・アブドゥル・ラーマン理工大学(TAR UMT:Tunku Abdul Rahman University of Management and Technology)のコンピュータサイエンス学部が、2026年4月にユニークな取り組みを始めました。
小学校の先生たちを対象に、NAOヒューマノイドロボットを使ったプログラミング研修ワークショップを開催。4つの華人小学校(文良港华小、中华学校、旺沙马珠华小、南益学校)から23名の先生が参加しました。
NAOロボットって何?日本との比較
NAOは、フランスのSoftBank Robotics(そう、日本でペッパー君を作った会社の姉妹ブランド)が開発した人型ロボットです。高さ約58cm、二足歩行で動き、センサーやカメラを搭載。教育現場での活用実績が世界中にあります。
日本では小学校のプログラミング教育に「Scratch(スクラッチ)」や「micro:bit(マイクロビット)」が使われることが多いですが、マレーシアのこの研修では Choregraphe(コレオグラフ) という専用ソフトウェアを採用。複雑なコードを書かなくても、視覚的な操作でロボットを動かせる点が特徴です。
| 項目 | マレーシア(今回の研修) | 日本(一般的な小学校) |
|---|---|---|
| 使用ロボット | NAOヒューマノイドロボット | Pepper、Ozobot等 |
| ソフトウェア | Choregraphe(ビジュアル操作) | Scratch、プログラミンなど |
| 対象 | 先生向け研修 | 児童向け授業 |
| 導入段階 | 大学主導で先生を教育 | 文科省主導でカリキュラム化 |
「読み・書き・そろばん」に次ぐ第4の基礎スキル
今回の研修で強調されたのが「コンピテーショナル・シンキング(計算論的思考)」の重要性です。
日本では「論理的思考力」と呼ばれることが多いこの概念。難しい問題を小さなパーツに分解し、順序立てて解決していく力のことです。先生たちはワークショップを通じて、次のスキルを習得しました。
- 問題の分解:複雑な課題をモジュール(部品)に分ける
- デバッグ(虫取り):プログラムのエラーを見つけて修正する
- ロジックの検証:プログラムの動きを論理的に確認する
「読み・書き・算数」と並ぶ第4の基礎スキルとして位置づけられており、マレーシアの教育界でも注目が高まっています。
なぜ「先生が先に学ぶ」のか
日本の小学校でプログラミング教育が必修化されたのは2020年。マレーシアも同様の流れの中、大きな課題が浮上しています。それは「先生自身がプログラミングを知らない」という問題です。
日本でも「プログラミング教育は大事だと思うけど、自分が教えられるか不安」という先生の声をよく耳にしますよね。マレーシアも同じ。だからこそ、TAR UMTのような大学が「先生を育てる」役割を担い始めているのです。
これは日本でいう「教育委員会による研修」に近い仕組みですが、大学が主体となって民間レベルで動いているのがマレーシアらしいところ。華人社会では教育への投資意識が特に高く、このような取り組みへの反応も前向きです。
TAR UMTオープンデー情報(2026年4月)
実はこの大学、2026年4月の毎週土曜日(午前10時〜午後5時)にオープンデーを開催しています。以下の6拠点で参加可能です。
| 拠点 | 州・都市 |
|---|---|
| KL本校 | クアラルンプール |
| ペナン校 | ペナン |
| ペラ校 | ペラ州 |
| ジョホール校 | ジョホール州 |
| パハン校 | パハン州 |
| クランタン校 | クランタン州 |
2026年5月・6月・9月・11月からスタートするディプロマ・学士・大学院プログラムへの入学相談も受け付けています。
日本人向けメモ
お子さんの教育を考えている在住日本人の方へ
- マレーシアの小学校(特に華人系)ではSTEM教育の取り組みが活発になっています
- TAR UMTは比較的学費が安く、マレーシアの中産階級に人気の大学。日本の公立大学に近い位置づけです
- オープンデーは英語と中国語対応が基本。日本語対応は事前確認を
- KL本校はLRT(軽電車)でアクセス可能なエリアにあります
プログラミング教育の波はマレーシアにも確実に届いています。日本と比べてどう違うのか、在住者の目線で追い続けていきたいと思います。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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