マレーシアの規制対応取引所「Luno(ルーノ)」が、2026年3月28日に29種類の新しいデジタル資産を一気に追加し、取扱銘柄数が51種類へと拡充されました。これはマレーシアの公認暗号資産取引所の中で最多となります。
日本でも暗号資産への関心は高まっていますが、マレーシアの取引所事情はご存知でしょうか?意外と身近に活用できるかもしれません。
Lunoとは?日本の取引所との違い
Lunoはマレーシアの証券委員会(SC:Securities Commission)に正式認可された暗号資産取引所です。日本でいう「金融庁登録済み暗号資産交換業者」に相当します。2013年創業の老舗で、東南アジアと欧州を中心に展開しています。
マレーシアに住む日本人も利用可能で、パスポートと在住証明で本人確認を行えば口座開設できます。アプリは英語・中国語・マレー語対応のため、英語が読める方なら操作に迷うことはほぼありません。
今回追加された29銘柄の8カテゴリ
| カテゴリ | 内容 | 代表銘柄 |
|---|---|---|
| Layer 1 | ブロックチェーンの基盤プロトコル | TRON(TRX) |
| Layer 2 | メインチェーンを高速化する技術 | Arbitrum(ARB)、Optimism(OP) |
| DeFi | 分散型金融サービス | 各種DeFiトークン |
| AI × Crypto | AI関連ブロックチェーン | Bittensor(TAO) |
| GameFi | ゲーム×暗号資産 | 各種ゲームトークン |
| NFT関連 | デジタルコンテンツ資産 | NFT系トークン |
| RWA | 現実資産のトークン化(不動産・債券等) | — |
| DePIN | 分散型物理インフラ(IoT・通信系) | — |
Layer 2のArbitrumやOptimismは「渋滞した高速道路に新レーンを追加する技術」のようなもので、遅くなったイーサリアム(ETH)の処理を補助します。RWAは不動産などの現実資産をブロックチェーン上で取引できるようにする仕組みで、「不動産小口化」の進化版とも言えます。
日本の取引所と比べると?
| 比較項目 | マレーシア(Luno) | 日本(主要取引所) |
|---|---|---|
| 取扱銘柄数 | 51種類(2026年3月時点) | 多い取引所で30〜40種類程度 |
| 規制当局 | 証券委員会(SC) | 金融庁 |
| 新規銘柄追加 | 比較的柔軟・段階的に拡大 | 事前審査が長く時間がかかる |
| キャピタルゲイン税 | 個人は現時点で非課税 | 最大55%(総合課税) |
| 最小購入額 | RM 2(約80円)〜 | 取引所によるが数百円〜 |
日本の金融庁は暗号資産の取扱いに非常に慎重で、海外で人気の銘柄でも日本の取引所では取り扱えないケースが多いです。マレーシアのSCが段階的な規制緩和を進めてきた結果、今回のような大幅な銘柄追加が実現しました。
注目の4銘柄を簡単解説
TRON(TRX) — 中国系の大型ブロックチェーン。ステーブルコインの送金コストが安く、東南アジアのビジネスシーンで広く使われています。
Arbitrum(ARB) — イーサリアムのLayer 2筆頭格。DeFiアプリが多く集まっており、実用性の高さで人気。
Optimism(OP) — 同じくEthereum Layer 2の主力。Base(Coinbaseが採用)の基盤技術でもあります。
Bittensor(TAO) — AI×ブロックチェーンの最前線に位置するプロジェクト。機械学習モデルを分散型ネットワーク上で共有・評価する革新的な仕組みで、「AIの民主化」を目指しています。日本ではまだほとんど知られていませんが、グローバルなAI投資家の間では注目度が高まっています。
日本人向けメモ
- 口座開設: パスポート+マレーシア在住証明(公共料金の明細等)があれば登録可能。KYC(本人確認)はアプリ内で完結
- 入出金: マレーシアの銀行口座(Maybank、CIMB、RHB等)とリンクしてリンギット(RM)で入出金可能
- 税務(重要): マレーシアでは個人の暗号資産売買益に対してキャピタルゲイン税が現時点で課されていません。ただし日本の税務申告は別途必要です。日本の居住者は海外口座の利益も申告義務があるため、必ず日本の税理士に相談してください
- セキュリティ: 2段階認証(2FA)の設定は必須。取引所に全額を置かず、大きな金額はハードウェアウォレットへの移動を推奨
- まず試すなら: 新規銘柄より、BitcoinやEthereumからスタートするのが安全。RM 2(約80円)という少額から購入できるのがLunoの特徴です
マレーシアの暗号資産市場は日本と比べて選択肢が広く、規制の動きも速い印象です。SCの認可体制が整ってきたことで、今後もさらなる銘柄拡大が予想されます。在住者として最新動向を押さえておくのは損ではないでしょう。
写真: Jakub Żerdzicki / Unsplash
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件・税制は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。暗号資産への投資はリスクを十分理解した上で自己判断で行ってください。


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