マレーシアに住んでいると、若者がスマホ片手にTikTok動画を撮影している光景を街中でよく見かけませんか?実は、TikTokはマレーシアにとって単なる「動画アプリ」ではなく、国家経済を動かす大きなエンジンになっています。
2025年の調査(TikTokとグローバルコンサルティング会社Kearney共同作成)によると、TikTokがマレーシアにもたらした経済付加価値(GVA)はなんと約200億RM(約6,600億円)。これはマレーシアGDP全体の約1%、デジタル経済の4%に相当します。
TikTokの経済インパクトを数字で見る
| 指標 | 数値 | 日本円換算 / 備考 |
|---|---|---|
| 経済付加価値(GVA) | 約200億RM | 約6,600億円 |
| 創出雇用数 | 約14万7,000人 | 全労働力の0.9% |
| GDP貢献率 | 約1% | デジタル経済の4% |
| フルタイムクリエイター比率 | 35% | 本業がTikTok制作 |
| 最低賃金以上を稼ぐクリエイター | 45% | 月1,700RM(約56,100円)以上 |
日本のYouTubeやInstagramと比較してみると、TikTokのビジネスへの浸透度の違いが際立ちます。日本では「TikTok=Z世代の趣味」というイメージが根強いですが、マレーシアでは中小企業の重要な収益源として完全に定着しているのです。
TikTokでビジネスが変わったマレーシア
特に注目したいのが、実際のビジネス活用の実態です。
| 指標 | 比率 | 意味 |
|---|---|---|
| TikTokをビジネス発展に活用 | 97% | ほぼ全事業者が使っている |
| 総収益の40%以上をTikTokから得る | 50% | 収益の柱がTikTok |
| TikTokをきっかけに創業 | 40% | TikTok発のビジネスが激増 |
| 「新客層への到達」を最大メリットとする | 72% | 既存チャネルを超える拡散力 |
マレーシアの中小店舗がTikTok Shop(ライブコマース機能)で商品を販売し、瞬く間に全国区になるケースは珍しくありません。「最初は試しに投稿したら注文が殺到した」という話を現地でよく耳にします。
これは日本でいえば、個人が楽天やメルカリに出店したら一夜にして全国展開できてしまったようなもの。マレーシアではTikTokがその役割を担っています。
クリエイター経済の実態:副業から「本業」へ
若い世代の雇用という観点でも、興味深いデータがあります。TikTokクリエイターの35%がフルタイム、つまりTikTok制作を本業にしている人が3人に1人以上いるということ。
さらに45%のクリエイターが月1,700RM(約56,100円)以上を稼いでいます。これはマレーシアの法定最低賃金と同水準です。日本でいえば、月20〜25万円相当を動画投稿で稼ぐフリーランサーが大量に生まれているイメージです。
日本のYouTuberと近い存在ですが、マレーシアのTikTokクリエイターはより商業性が高く、TikTok Shopのライブ配信中にリアルタイムで商品を売るスタイルが主流。日本のテレビショッピング(QVC)が若者版SNSに移行したようなイメージです。
日本人が知っておくべきこと
在住者・ビジネスオーナーの方へ:
– マレーシアでは「まずTikTok」がビジネスの常識。日本式の「ちゃんとした広告」より、TikTok動画1本で拡散するケースが多い
– 飲食店・小売業ならTikTok Shopの導入を検討する価値あり(無料で開設可能。AEONやPavilionなど大型SCのテナントも活用中)
– マレーシアのTikTokコンテンツはマレー語・中国語・英語が混在。日本語コンテンツは競合が少なく、在マレーシア日本人向けニッチ市場として狙い目
これから副業・起業を考えている方へ:
– TikTokはマレーシアで政府も注目する「正規の経済プレーヤー」として認められている
– クリエイターとして活動する障壁は低く、スマホ1台から始められる
– 収入が発生した場合はLHDN(マレーシア国税局)への確定申告が必要。ギグワーカー向けのガイダンスが公式サイトに掲載されている
TikTokを「若者のSNS」と思っていた方には、マレーシアの現実はかなりの驚きではないでしょうか。GDP1%、14万人雇用という数字は、TikTokがマレーシアにおいて単なるエンタメを超えた存在であることを証明しています。マレーシア在住の日本人にとっても、ビジネスツールとして改めて注目する価値がありそうです。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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