マレーシアに住んでいると、「アジアの株が大きく下がった」というニュースを見ても、「自分には関係ない話?」と思ってしまいがちではないですか?でも今週の動きは、私たちの日常生活にも直結する動きです。何が起きているのか、わかりやすく解説します。
何が起きたのか?
2026年3月第1週、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦が市場に激震を走らせました。投資家が「リスクを避けよう」と一斉に資産を売り、新興国の株式・通貨が軒並み暴落。特にホルムズ海峡(世界の石油輸送の要衝)への影響懸念が市場心理を一気に悪化させました。
ホルムズ海峡とは、ペルシャ湾から外洋へ抜ける唯一の海路で、世界の石油輸送量の約20%が通過します。日本でいえば「太平洋航路が封鎖される」レベルのインパクトです。
各国市場の下落率まとめ
| 国・指数 | 週間騰落率 | 備考 |
|---|---|---|
| 韓国 KOSPI | -11.4% | 約6年ぶりの最悪週、サーキットブレーカー発動 |
| タイ株式市場 | -8.0% | コロナ禍以来最悪 |
| インドネシア株式市場 | -8.0% | コロナ禍以来最悪 |
| 日本 日経225 | -5.5% | 2020年以来最悪の週 |
| 新興国全体(MSCI) | -6.5% | 2020年3月以来最悪 |
| マレーシア株式市場 | +0.08% | 一時1700pt割れも週間ではほぼ横ばい |
日本株もしっかり巻き込まれていますね。日経が1週間で5.5%下落というのは、金額にすると数十万円単位の損失になりかねない水準です。
マレーシアリンギットも下落
株だけでなく、通貨も動きました。
| 通貨 | 対米ドル騰落率 |
|---|---|
| 韓国ウォン | -2%超 |
| マレーシアリンギット | -1.4% |
| 新興国通貨全体(MSCI) | -1.4% |
マレーシアに住んでいる日本人にとって、リンギット安は日本への送金コスト増加や、日本円建て資産の目減りを意味します。逆に日本から送金を受け取っている場合は、受取額が増えるというメリットもあります。
なぜマレーシア株だけ踏みとどまったのか
注目すべきは、マレーシアのクアラルンプール総合指数(KLCI)が週間でほぼプラスを維持したことです。一時1700ポイントを割り込む場面もありましたが、最終的には+0.08%で着地。
背景として、マレーシアは原油輸出国という側面があります。中東の地政学リスクが高まると石油価格が上昇するため、産油国の株式には資金が流入しやすいという構造があります。日本は純粋な石油輸入国なので、原油高はマイナスですが、マレーシアにとっては一定のクッションになります。
日本人向けメモ
マレーシア在住・長期滞在中の方へ
- リンギット安の今が日本への送金タイミングとしては不利。送金するなら相場の回復を待つか、分散して送るのが賢明です。
- EPF(従業員積立基金)に加入している方は、EPFはマレーシア国内外の資産に分散投資しているため、今週の動きを受けてAccount 1の評価額に多少の影響が出る可能性があります(日本の厚生年金に相当する制度ですが、自分で運用指図できる点が大きく異なります)。
- マレーシアで株式投資をしている方は、KLCI自体の耐性は確認できましたが、個別銘柄やアジア連動型ファンドは別の話です。ポートフォリオを見直す良い機会かもしれません。
- 今後の注目点は中東情勢の推移と米ドル動向。リスク回避ムードが続くと、ドルが強くなり、リンギットへの下押し圧力が続く可能性があります。
今回の動きは「コロナ以来最悪」という言葉が踊るほどの規模でした。市場は常に予測不可能ですが、地政学リスクが高まっている今、手元のリンギットや投資資産をどう管理するか、改めて考えてみる機会にしてみてください。
写真: Irsyad Rifqi / Unsplash
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。>


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