日本のキャッシュレス決済率はご存知ですか? 2024年時点で約39%。先進国の中でも「まだまだ現金大国」と言われる日本と比べて、マレーシアのペナン州がとんでもない数字を達成しています。99.40%——ほぼ全ての取引がキャッシュレスという、日本では想像もつかない水準です。
ペナンが2年連続で全国トップに輝いた
マレーシア政府が推進する「Cashless Boleh(キャッシュレスできる!)」キャンペーンの最新版・5.0において、ペナン州はOutstanding Digital Payment Usage Performance Award(デジタル決済優秀賞)を2年連続で受賞しました。
| キャンペーン | ペナンのキャッシュレス率 |
|---|---|
| Cashless Boleh 4.0 | 95% |
| Cashless Boleh 5.0 | 99.40% |
わずか1回のキャンペーン期間で4ポイント以上の上昇。そして州政府は今、100%を目指すと宣言しています。
日本とペナン、キャッシュレス事情の差
日本では「Suicaが使える」「PayPayが普及してきた」といった状況ですが、ペナンではすでに別次元の話になっています。
| 比較項目 | 日本(全国) | ペナン州(マレーシア) |
|---|---|---|
| キャッシュレス決済率 | 約39%(2024年) | 99.40%(2025年) |
| 主要決済手段 | Suica・PayPay・クレカ | Touch ‘n Go eWallet・DuitNow・Grab Pay |
| 政府の目標 | 2025年までに40% | 近い将来に100% |
| 行政手続き | 窓口での現金払い多い | 24の州政府部門が全面キャッシュレス |
日本がコンビニのレジで「Suica使えますか?」と聞く段階なら、ペナンは「現金は……ちょっと困ります」という段階に近づいています。
なぜペナンはここまで進んだのか
ペナンはマレーシアの中でも経済的・技術的に最も発展した州のひとつです。ジョージタウンはユネスコ世界遺産の街でありながら、IT産業や半導体製造の集積地でもあります。住民の教育水準が高く、スマートフォン普及率も高い——これがキャッシュレス化のベースにありました。
さらに2020年代のコロナ禍を経て、衛生意識の高まりからQRコード決済が一気に普及。マレーシア全土で使える「DuitNow(ドゥイットナウ)」という国家規格のQR決済も後押しとなっています。DuitNowは日本で言えばPayPayとSuicaとネットバンキングを一本化したような存在で、銀行口座と直結していて手数料もほぼゼロです。
州政府24部門がキャッシュレスを推進中
ペナン州政府の24の部門・機関が一丸となって、キャッシュレス促進キャンペーンを展開しています。プロモーションは州政府の窓口・各部門のウェブサイト・SNS・デジタルプラットフォームを通じて展開され、利用者の満足度調査も実施。「使いにくい」という声を拾い上げ、改善していく仕組みも整えています。
日本では行政手続きに現金が必要な場面がいまだに多いですが、ペナンではそのような場面がほぼなくなりつつあります。
日本人向けメモ
ペナンに住む・訪れる日本人にとって、このキャッシュレス化は便利でもあり、注意が必要でもあります。
- Touch ‘n Go eWalletを入れておくと最も便利。ローカルの屋台でもQR払い対応が増えています
- DuitNow QRはほぼすべての銀行アプリから使えます。マレーシアの銀行口座(Maybank、CIMB等)を持っていれば即日利用可能
- クレジットカード(VISA/Mastercard)も広く使えますが、小さな屋台ではQRコード決済の方が対応率が高い傾向です
- 現金(RM)も念のため少額持っておくことをおすすめします。観光地の小規模な土産物屋や、年配オーナーが営む老舗コーヒーショップでは現金のみの場合も
- 「Cashless Boleh」はマレーシア全土の取り組みですが、ペナンが最も進んでいる州です。クアラルンプール・ジョホールバル等でも同様の流れがあります
キャッシュレス化が進む街は、スリや置き引きのリスクも下がる傾向があります。現金を大量に持ち歩く必要がなくなる点では、旅行者・在住者ともにメリットが大きいと言えるでしょう。
写真: Kelvin Zyteng / Unsplash
出典: Varnam の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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