「マレーシアの株式市場に興味はありますか?」日本の預金金利が0.1%前後に留まる中、配当利回り10%超の銘柄がマレーシアに存在すると聞いたら、気になりますよね。
今回は、証券会社CIMBが「買い推奨」を出したVelesto Energy(ブルサ証券コード:5243)について、日本人投資家向けにわかりやすく解説します。
Velesto Energyってどんな会社?
Velesto Energyは、マレーシアのブルサ証券(東京証券取引所に相当)に上場するエネルギー関連企業です。主力事業は「自昇式掘削リグ(Jack-up Rig)」の運営——海上で石油を掘るための作業台船を保有し、石油会社に貸し出すビジネスです。
日本で言えば、洋上油田の掘削設備を専業でリースする会社、というイメージです。大手石油会社が自前でリグを持つ代わりに、Velestoのような専業企業からレンタルするモデルは、世界的に一般的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Velesto Energy Berhad |
| ブルサコード | 5243 |
| セクター | メインボード・エネルギー |
| 主力事業 | 海上自昇式掘削リグの賃貸・運営 |
| 主要顧客 | ペトロナス(マレーシア国営石油)他 |
注目の投資指標一覧
2026年7月7日時点の株価と主要指標を整理します(1RM=39.7円、2026年7月7日時点)。
| 指標 | 数値 | 日本円換算 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 現在株価 | RM 0.28 | 約11.1円 | 2026年7月7日終値 |
| 目標株価(CIMB設定) | RM 0.35 | 約13.9円 | 25%の上昇余地 |
| 配当利回り予想(FY2027) | 10.5% | — | 同社推定値 |
| フリーキャッシュフロー利回り | 10.6〜12.5% | — | FY2026〜2028予想 |
| リグ稼働率(今後3年間予想) | 76〜87% | — | 安定した需要を反映 |
日本のメガバンク定期預金の金利が年0.6%程度(2026年現在)であることを考えると、配当利回り10.5%という数字は際立っています。ただし、これは予想値であり、確定ではない点に注意が必要です。
なぜ今が注目のタイミングなのか?
マレーシアの石油開発が本格加速
マレーシア国営石油会社ペトロナス(Petronas)は、2026〜2029年の中期計画で上流部門(石油・ガスの探査・掘削)への投資拡大を明確に打ち出しています。Velestoが保有するリグへの需要増加に直結するポジティブな環境です。
日本で例えるなら、政府が国内エネルギー安全保障を強化する方針を打ち出し、海洋資源開発向けの設備需要が急増している状況に近いイメージです。
大型メンテナンスが完了→キャッシュが株主に還元される
Velestoはここ数年、リグの大規模整備に多額の設備投資を行ってきましたが、その山場を越えました。今後は設備投資が低水準に抑えられるため、フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が増加。その分を配当として株主に還元しやすい体制が整っています。
世界的なリグ供給のタイト化
エネルギー転換の流れの中で新規リグの建造が抑制されており、既存リグの稼働率が上昇しやすい環境にあるとCIMBは分析しています。供給が増えにくい中で需要が伸びれば、リグの賃料(デイレート)上昇にもつながります。
日本人投資家が知っておくべきこと
マレーシア株への投資は、日本株と異なる点がいくつかあります。
| 比較項目 | マレーシア株(ブルサ証券) | 日本株(東証) |
|---|---|---|
| 取引通貨 | リンギット(RM) | 円(JPY) |
| 配当への課税 | マレーシア側は非課税 | 20.315%(特定口座) |
| 為替リスク | あり(RM/JPY変動) | 基本なし |
| 主な投資方法 | 現地口座 / IB証券等の海外対応口座 | 国内証券口座 |
| 情報の言語 | 英語・マレー語・中国語が主体 | 日本語 |
注意しておきたいポイント
- 株価の絶対値が低い(RM0.28≒11円): いわゆるペニー株に近い価格帯で、流動性リスクや価格変動率が大きくなることがあります。
- 石油価格との連動: 原油価格が下落すれば、ペトロナスなどの顧客がリグ稼働を減らすリスクがあります。
- 証券会社の推奨は参考情報: CIMBの「買い推奨」はあくまでも投資判断の一材料です。最終的な投資判断はご自身で行ってください。
- マレーシア在住者は現地口座が便利: メイバンク証券(Maybank Securities)やCIMB証券などで口座を開設すれば、ブルサ上場株に直接投資できます。英語対応のサポートも充実しています。
日本の低金利環境に閉塞感を感じている方にとって、マレーシア株市場は新たな選択肢のひとつになり得ます。ただし、リスクをしっかり理解した上で、余裕資金の範囲内で検討することをおすすめします。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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