マレーシアの予防接種、日本と何が違う?完全ガイド

生活・文化

マレーシアで子育てをしていたり、子どもとともに移住してきた日本人にとって「日本と予防接種のスケジュールは同じ?」という疑問は自然なことではないでしょうか。実は、マレーシアには独自の国家免疫プログラム(National Immunization Program)があり、日本と似ているようで、いくつか重要な違いがあります。

マレーシアの国家免疫プログラムとは?

マレーシアでは保健省(Kementerian Kesihatan Malaysia)が管理する国家免疫プログラムにより、子どもへの予防接種が公立クリニック(Klinik Kesihatan)で無料で提供されています。生後まもない赤ちゃんから小学生になるまで、段階的にワクチンを接種します。日本の「乳幼児健診+予防接種スケジュール」と似た仕組みですが、内容は異なる部分があります。

マレーシアの主要ワクチン一覧

ワクチン名 対象疾患 日本での位置づけ
6in1(6種混合) ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ・Hib・B型肝炎 日本の「4種混合+Hib+HepB」を1本に統合した形
BCG(結核) 結核 日本と同じ。生後早期に接種
肺炎球菌(PCV) 肺炎球菌感染症 日本の小児肺炎球菌ワクチンと同じ
MMR 麻疹・おたふく風邪・風疹 日本はMR(おたふく含まず)が定期接種。これが大きな違い
HPV 子宮頸がん等 女子のみ対象。日本でも再推奨が始まった
DT(2種混合) ジフテリア・破傷風 追加接種として保健省が推奨
MR(2種混合) 麻疹・風疹 日本のMRワクチンと同じ

地域限定ワクチン:サバ州とサラワク州

ボルネオ島のサバ州・サラワク州では、本土とは異なる追加ワクチンがあります。

ワクチン 接種地域 背景
麻疹ワクチン(単独) サバ州のみ 感染リスクが高い地域的な事情による
日本脳炎(JE)ワクチン サラワク州のみ 蚊が媒介するウイルス性脳炎のリスクが高い

ここで興味深いのが「日本脳炎(Japanese Encephalitis)」です。名前に「日本」が入っていますが、これはアジア全域に分布するウイルス性脳炎で、コガタアカイエカという蚊が媒介します。日本では全国的に定期接種の対象ですが、マレーシアではリスクの高いサラワク州のみでの接種となっています。サラワクへの長期滞在や移住を考えている方は、事前に接種歴を確認しておきましょう。

日本との最大の違い:おたふく風邪の扱い

日本の定期接種ではMRワクチン(麻疹・風疹の2種混合)が使われており、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)ワクチンは任意接種です。そのため「おたふくワクチンは打っていない」という日本人の子どもも少なくありません。

一方マレーシアではMMRワクチン(麻疹・おたふく・風疹の3種混合)が標準です。日本からの移住後に学校でMMRを接種するケースもあります。おたふく風邪は大人になってからの感染ほど重症化しやすいため、接種歴を確認しておくことをおすすめします。

日本人向けメモ

子どもとともに移住する方へ
– 日本の母子手帳は必ず持参し、英語の接種歴サマリーを用意しておくと便利です
– KLやPJなど都市部には日本語対応や英語が通じる私立クリニックが多く、日本の接種歴を確認しながらスケジュールを調整してくれます
– 公立クリニック(Klinik Kesihatan)は基本的に無料ですが、外国人の扱いはクリニックにより異なるため事前確認を

大人の方へ
– HPVワクチンは国家プログラムでは女性のみですが、男性も私立クリニックで自費接種が可能です
– 日本脳炎ワクチンを未接種の方は、特にサラワク州やジャングルトレッキングを予定している場合、事前に私立クリニックへ相談を
– コロナ禍以降、感染症への意識が高まっています。マレーシア在住を機に、自分の接種歴を改めて見直すきっかけにしてみてください

日本とマレーシア、どちらも科学的根拠に基づいた予防接種プログラムを持っています。ただし地域の感染症リスクや医療制度の違いから、細部には差があります。「打ったかどうか覚えていない」ワクチンがあれば、かかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。

写真: Igordoon Primus / Unsplash

出典: Leesharing の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました