MPI、配当20%増!半導体AI需要で急成長

マネー・生活費

マレーシアの株式市場(Bursa Malaysia)に注目している日本人の方はどのくらいいるでしょうか?「投資先としてマレーシアは面白そうだけど、具体的にどんな会社があるか知らない」という方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、半導体パッケージングの老舗・マレーシア太平洋工業(Malaysia Pacific Industries、通称MPI)です。2026年第3四半期(3月期)の業績発表に合わせ、配当を前回比20%増とする決定を行いました。


MPIってどんな会社? 日本で例えると?

MPIはBursa Malaysia(マレーシア版東証)に上場する半導体パッケージング専業メーカーです。日本で例えると、新光電気工業やイビデンに近い存在——半導体チップを基板に実装・封止する工程を担う、産業の「縁の下の力持ち」です。

アジア・米国・欧州に製造拠点を持ち、近年はAIサーバー向け高付加価値パッケージ自動車・IoT向けセンサー事業を成長の柱に据えています。まさに今の時代のキーワードである「AI」と「半導体」の両方に乗っている企業です。


「売上増・利益減」の第3四半期——これは悪い話ではない

指標 Q3実績 前年同期比 日本円換算(1RM≈39.7円・2026年5月5日時点)
売上高 RM6億5,157万 +25.3% 約258億円
純利益 RM3,367万 -16% 約13.4億円

「売上は増えたのに利益が減った」——一見矛盾して見えますが、理由は明快です。グローバル展開の加速に伴う先行コスト増(人件費・設備投資・地政学リスク対応など)が利益を圧迫した形です。トヨタが海外工場を増設する際の「先行投資局面」に似た構図で、中長期成長への布石と見るのが自然です。

累計9ヶ月の数字を見ると、利益も力強く伸びており、事業の地力は非常に健全です。

指標 累計9ヶ月 前年同期比 日本円換算
売上高 RM19億1,303万 +22% 約759億円
純利益 RM1億4,382万 +30.4% 約57億円

配当を20%増加!インカム投資家への朗報

今回の決算で最も注目すべきは、この増配の決定です。

項目 内容
1株あたり配当 RM0.30(約11.9円)
前回からの増額 RM0.25(約9.9円)→ +20%増
権利落ち日 2026年5月19日
配当支払日 2026年6月9日

日本でも「増配=株主への強い還元姿勢の証明」として高く評価されます。マレーシア市場でも同様で、特に外国人機関投資家からの信頼獲得に直結する重要なシグナルです。


地域別の売上:米国が驚異の56%増

売上増の牽引役は米国事業です。

地域 前年比成長率
アジア +23%
米国 +56%
欧州 +11%

AI・データセンター投資が活況な米国市場での需要爆増が際立っています。米中貿易摩擦などの地政学リスクへの対策も進めており、サプライチェーンの多元化で中長期の安定性を高めています。


日本人投資家・在住者へのメモ

Bursa Malaysiaへの投資方法
日本からは、Interactive Brokersなどマレーシア株を取り扱う海外証券会社を通じて購入可能です。在マレーシアの方は現地証券口座(Malacca Securities、Kenanga、Maybank Investmentなど)で開設できます。

配当に税金がかからないのが最大の魅力
マレーシアは配当課税ゼロ(ワンティアー制度)を採用しており、株主は配当をそのまま手取りで受け取れます。日本では配当に約20.3%の源泉徴収がかかりますが、マレーシアではその心配が不要です。これはインカム投資家にとって非常に大きなメリットです。

為替リスクも頭に入れておこう
RM建て配当を受け取る場合、円高進行時には円換算の手取りが目減りします。現在1RM≈39.7円ですが、長期保有では為替変動を織り込んだ計画を立てましょう。

「AI×半導体×東南アジア成長」という独自の魅力
日本でも東京エレクトロンやレーザーテックなど半導体関連株が脚光を浴びていますが、MPIはアジア新興国としてのマレーシアの成長性と、グローバル半導体需要という二つのテーマを兼ね備えた独自の魅力を持ちます。マレーシア在住であれば、身近に感じながら投資できるのも利点です。

写真: CHUTTERSNAP / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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