マレーシアが急ピッチで「スマートシティ」へと変貌しつつあることを、ご存じでしょうか。監視カメラ、スマートパーキング、デジタルインフラ——日本でも話題になっているこれらの技術が、今マレーシアの都市行政に次々と導入されています。その波に乗る企業として、投資家の間で注目を集めているのが ITMAX Systems(証券コード: 5309) です。
ITMAXとはどんな会社?
ITMAX Systemsは、マレーシアのメインボード(東証一部相当)に上場するテクノロジー企業です。主な事業は政府向けのスマートシティインフラで、監視カメラシステムの構築・運用とスマート駐車場の管理が柱となっています。
日本でいえば、NEC や富士通が地方自治体のシステムインテグレーション事業を担うような存在と考えると分かりやすいかもしれません。ただしITMAXは中小規模ながら、マレーシアの官公庁案件に特化している点が特徴です。
アナリストが「買い」推奨——目標株価はRM6.04
2026年4月16日時点でのITMAX株の終値は RM4.89(約196円)。これに対し、香港豊隆銀行リサーチ(Hong Leong Bank Research)は BUY(買い) を推奨し、目標株価を RM6.04(約243円) に設定しました。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 現在株価(2026-04-16終値) | RM4.89(約196円) |
| アナリスト目標株価 | RM6.04(約243円) |
| 期待上昇幅 | 約23.5% |
| 評価手法 | DCF(割引キャッシュフロー)法 |
| 2027年度予想EPS | 13.5セン |
| 予想PER | 36.7倍 |
| 予想配当利回り | 0.5% |
※1RM=40.2円(2026年4月20日時点)
PER 36.7倍は日本のグロース株感覚では割高に見えるかもしれませんが、マレーシアのテクノロジーセクターでは政府案件を持つ企業への評価が高く、この水準は一定の合理性があります。
なぜ今、注目されているのか——ジョホール新規案件
株価上昇の最大の触媒となっているのが、ジョホール市議会から受注した約2,000台のCCTV追加設置案件です。ジョホール(Johor)はシンガポールと国境を接するマレーシア南端の州で、近年「マレーシアのシリコンバレー」とも呼ばれるジョホール・バル経済特区(JB)の開発が急加速しています。
さらにITMAXは、ジョホールのスマート駐車場オペレーターにも指定されており、駐車料金収入という継続的なキャッシュ創出源も確保しています。これは日本のコインパーキング大手・パーク24が自治体インフラを運営しているイメージに近いですね。
今後の拡大計画——KLとコタキナバルも視野
現在の案件で終わりではありません。ITMAX が検討している今後の展開はこちら:
| エリア | 計画内容 |
|---|---|
| クアラルンプール市内 | KL市議会と5,000〜10,000台のカメラ展開を交渉中 |
| ジョホール広域 | さらに数千台のCCTV追加設置の可能性 |
| コタキナバル(サバ州) | 新規プロジェクトの入札計画中 |
マレーシア政府が掲げる「マレーシア・デジタル」構想(日本の「デジタル田園都市国家構想」に相当)の追い風を受けながら、案件が全国規模に広がっています。
日本人投資家・在住者に知っておいてほしいこと
マレーシア株式投資の基本
- マレーシアの証券市場(Bursa Malaysia)は外国人でも口座開設可能(現地証券会社または一部国際ブローカー経由)
- ただし為替リスク(RM/JPY)とカントリーリスク(政策変更、政府案件の遅延など)は常に意識が必要
- 配当への源泉徴収は原則なし(マレーシアは配当非課税制度)
スマートシティ化が日本人の生活にも影響する
在住者目線でいうと、ITMAXのようなプレイヤーが増えることで、クアラルンプールやジョホール・バルでの駐車場のキャッシュレス化や街頭カメラの増設が進みます。治安面ではプラスに働くケースが多く、日本人在住者にとっても無関係な話ではありません。
マレーシアのスマートシティ化は、単なる流行語ではなく、政府予算と民間投資が組み合わさった具体的なインフラ整備として着々と進んでいます。ITMAX Systemsは、その流れを象徴する一社として、今後も動向が注目されそうです。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。株価・アナリスト予測は変更される場合があります。投資判断は自己責任でお願いします。最新情報は公式サイトおよび証券会社でご確認ください。


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