マレーシアに住んでいれば、きっと何度かお世話になったことのある「99 Speedmart(スピードマート)」。住宅街のあちこちに見かけるあの黄色い看板のミニマーケットが、今マレーシアの小売業界で快進撃を続けています。
親会社の99 Smart Holdings(99スマートホールディングス)が発表した2026年第2四半期(4〜6月期)の業績によると、純利益は前年同期比13.4%増の1億6,395万リンギ(約63.9億円、2026年8月17日時点 1RM≈39.0円)に達しました。
99 Speedmartって、どんなお店?
99 Speedmartは、マレーシアの住宅街に特化した小型スーパーマーケットです。日本に例えるなら「まいばすけっと」や「ローソンストア100」に近い存在ですが、規模はずっと大きく、全国に3,151店舗(2026年6月末時点)を展開しています。
| 比較項目 | 99 Speedmart | 日本の近い存在 |
|---|---|---|
| 規模 | 3,151店舗(マレーシア全国) | まいばすけっと(約1,000店超) |
| 平均客単価 | RM 21(約819円) | まいばすけっと(約1,000〜1,200円) |
| 主なターゲット | 住宅街の日常買い | 都市部居住者の日常買い |
| 特徴 | 食料品・日用品・日用雑貨 | 食料品・日用品 |
| 営業時間 | 多くの店舗が延長・24時間 | 9〜22時が多い |
2026年Q2の業績:数字で見る急成長
| 指標 | 2026年Q2 | 前年比 |
|---|---|---|
| 純利益 | RM 1億6,395万(約63.9億円) | +13.4% |
| 売上高 | RM 30億7,590万(約1,200億円) | +13.6% |
| 総取引件数 | 1億4,640万件 | +13.6% |
| 総店舗数 | 3,151店 | 257店純増 |
| 平均客単価 | RM 21(約819円) | 横ばい(安定) |
2026年上半期(1〜6月)の累計純利益は3億5,251万リンギ(約137億円)で、前年同期比21.8%増という力強い数字です。
急成長を支える3つの戦略
1. 住宅街への積極出店
年間257店の純増ペースで拡大を続けています。日本の「コンビニ飽和時代」を経験した目線で見ると、マレーシアではまだまだ成長余地があることがわかります。新興住宅地の開発に合わせて出店するのが99 Speedmartの基本戦略。「引っ越してきたらすぐ近くに99があった」という体験をしたことがある在住者の方も多いのではないでしょうか。
2. セミンニー新物流センターで供給力強化
2026年7月、セランゴール州セミンニー(Semenyih)に新物流センターが稼働しました。約5,853平方メートル(63,000平方フィート)の広大な施設で、約180店舗の在庫管理をカバーします。日本でいう中型の食品物流センターに相当するイメージです。これにより商品の安定供給と欠品防止が強化され、「行ったら売り切れだった」というストレスが減ることが期待されます。
3. EC売上が80%増——スマホ注文も当たり前に
2026年上半期のECプラットフォーム売上が、前年比80.5%増のRM 5,020万(約19.6億円)に急増しました。GrabMartやShopeeフードなどのデリバリーサービスを通じた注文が大きく伸びており、「スマホでサクッと日用品を注文する」スタイルが日常に定着してきています。
日本人向けメモ:99 Speedmartをもっと賢く使うには
| 使いたいシーン | おすすめの活用法 |
|---|---|
| 夜間・休日の緊急買い出し | 多くの店舗が夜間延長営業。24時間店舗も増加中 |
| 飲料水・日用品の補充 | 大容量ペットボトルや洗剤がリーズナブル |
| 軽食・おやつ | インスタント麺、クッキー、ドリンク類が豊富 |
| 家電・電子機器の購入 | 全店舗に電化製品を拡充。銀行分割払い対応 |
注目の新サービス:家電の分割払い
見逃せないのが、全店舗への電子機器販売拡大と、銀行ローンによる分割払い(Installment)オプションの導入です。日本でいえば「電気屋さんのローン購入」をミニマーケットで利用できるイメージ。扇風機や電子レンジなどをまとまった初期費用なしで購入できる手軽さが魅力です。
省エネへの取り組みも着実に前進
エネルギー効率化と環境対応措置により、光熱費の削減と運営効率の改善も進んでいます。日本企業が長年取り組んできた「コスト削減×環境負荷低減」の両立を、マレーシアの小売業も本格的に追求し始めていることがわかります。
日常の買い物で何気なく使っている99 Speedmartが、実はマレーシア株式市場でも注目される成長企業だということを知ると、毎回の買い物がちょっと違った見え方になるかもしれません。1件あたりRM 21(約819円)の買い物が1億4,640万件——日本人在住者の皆さんも、知らないうちにこの成長を支えているのかもしれませんね。
写真: Kelvin Zyteng / Unsplash
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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