VELESTO、368億円超の海底掘削契約を終了

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マレーシアの海底油田掘削企業として知られるVELESTO Energyが、2026年7月7日に大型契約の相互解約を発表しました。その総額はRM3億6,841万(約146億円、2026年7月20日時点 1RM≈39.7円)——マレーシアのエネルギー産業に何が起きているのか、在住日本人の目線で解説します。

VELESTOとはどんな会社?

VELESTO Energyは、マレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)に上場するオフショア(海底)掘削専業企業です。日本でいうなら、海底油田の「工事業者」に相当します。石油メジャーや国営石油会社(PetronasなどのE&P企業)が「発注者」、VELESTOはジャック・アップリグ(自己昇降式掘削装置)を使って掘削作業を請け負う「施工業者」です。

日本の大手ゼネコンが大手デベロッパーから工事を受注するイメージに近いですが、舞台は陸上ではなく海の上という点が違います。

今回の契約終了、何が起きたのか?

項目 内容
契約相手 PC Ketapang II / PC North Madura II / Petronas North Ketapang(3社)
契約総額 RM3億6,841万(約146億円)
契約期間 4年間(掘削予定12本)
終了合意日 2026年7月7日
完了分 フェーズ1:12本中3本を約8ヶ月で掘削完了

相互合意による解約(Mutual Termination)であり、特定の解約理由は発表されていません。注目すべきは、VELESTOが「FY2026の業績への重大な悪影響はない」と明言している点です。

空き期間に別の案件をしっかり確保

実は2026年2月から7月にかけて、元の契約が一時停止(Pause)されていた期間がありました。VELESTOはこの間、別企業であるJadestone Energyから新たな契約を取得しています。

新契約の概要 詳細
発注者 Jadestone Energy
案件名 East Belumut Phase 9 掘削工事
契約額 RM6,400万(約25億4,080万円)
工事期間 2026年3月〜7月

大型契約が止まっていた間も、別クライアントから仕事を確保できていた——これはVELESTOのリグ稼働率管理と営業力の高さを示しています。日本の建設会社でいえば、メインの再開発案件が遅延している間に、別の改修工事を受注して稼働を維持するイメージです。

マレーシアの海底掘削産業とは?

マレーシアは東南アジア有数の石油・天然ガス産出国であり、南シナ海やマラッカ海峡周辺に多くのオフショアフィールドを持っています。国営石油会社Petronasを頂点に、多数の掘削・サービス会社がエコシステムを形成しています。

日本との比較でいうと、JX石油開発がE&P(探鉱・生産)を担う「発注者」側に相当し、VELESTOのような掘削サービス会社は「施工業者」の立場です。国際的にはHalliburtonやSLBなどの大手と競合しますが、VELESTOはアジア・太平洋地域特化のポジションを持っています。

業績への影響は限定的と判断

VELESTOが「重大な悪影響なし」と言える背景には、いくつかの理由が考えられます。

  • フェーズ1(3本分)の掘削収益はすでに計上済み
  • 一時停止期間中にJadestone案件の収益を確保
  • 解約によりリグを他の新案件に振り向けることが可能に

大型案件の途中終了は一見ネガティブに聞こえますが、実質的な財務ダメージは限定的という判断です。

日本人が知っておくべきこと

マレーシア株式市場(Bursa Malaysia)に関心がある方へ

項目 内容
ティッカー VELESTO(Bursa Malaysia上場)
セクター オフショア掘削・エネルギーサービス
業績連動 原油価格・Petronasの年間CAPEX計画に左右される
中長期トレンド 東南アジアのエネルギー需要拡大により堅調な見通し

在住者目線の豆知識

マレーシアのガソリン価格(RON95)が他の東南アジア諸国と比べて安いのも、こうした国内石油産業があってこそです。Petronasが国内の石油・ガスを採掘・精製し、燃料補助金を支えています。VELESTOのような企業が活躍することで、マレーシアのエネルギー自給率が維持されています。普段GrabやMySEPADUで移動しながら「ガソリン安いな」と感じる背景には、このような産業構造があるのです。

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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