世界最大級のコンドームメーカーとして知られるカレックス(KAREX、証券コード:5247)——その名を聞いたことがない日本人も多いかもしれませんが、実は「世界のどこかで売られているあのブランド製品」の中身を作っている企業です。マレーシア証券取引所(ブルサ・マレーシア)のメインマーケットに上場するこの会社、直近の業績は苦しいものの、証券アナリストは「買い」推奨を維持しています。なぜなのでしょうか?
カレックスとはどんな会社?
カレックスはマレーシア発のヘルスケアメーカーで、独自のニトリル技術を持つ世界最大級のコンドーム製造企業です。自社ブランドで販売するよりも、世界最大のコンドームブランドへの独占OEM(相手先ブランドによる生産)供給が主な収益源。日本でいえば「トヨタ向けの重要部品を独占供給するティア1サプライヤー」のような立ち位置です。あの有名なパッケージの中身がマレーシア生まれ——というケースが世界中で起きています。
ニトリル技術が強みの理由
従来のコンドームはラテックス(天然ゴム)製が主流でしたが、ラテックスアレルギーの人に使えないという課題がありました。カレックスが持つ独自のニトリル技術は、アレルギーフリーの代替品を高品質で生産できる強みがあります。グローバルで健康意識が高まるなか、需要の伸びが期待される分野です。
最新の投資データ一覧(2026年5月11日時点)
ユナイテッド・セキュリティーズ・リサーチのアナリスト評価:
| 項目 | 数値 | 円換算(概算) |
|---|---|---|
| 現在株価 | 52セン(RM0.52) | 約20.8円 |
| 目標株価 | 70セン(RM0.70) | 約28.0円 |
| 上昇余地 | +34.6% | — |
| 推奨 | 買い(BUY) | — |
| 2027年度予想EPS | 1.9セン | 約0.76円 |
| 2027年度予想PER | 28.4倍 | — |
| 評価PER(2027年度基準) | 14.3倍 | — |
| 予想配当利回り(2027年度) | 1.8% | — |
| 3年間純利益CAGR | 57.6% | — |
※1RM(マレーシアリンギット)= 40.0円(2026年5月11日時点)。100セン=1RM。
なぜ「今が買い」なのか——回復シナリオを読み解く
短期の痛み、長期の甘み
正直に言うと、2026年度下半期も赤字継続の見通しです。現在の営業環境は厳しく、短期的な配当や株価上昇を期待するのは難しい局面。しかしアナリストが注目しているのは、その先の「V字回復シナリオ」です。
| 時期 | 見通し |
|---|---|
| 2026年度下半期 | 赤字継続(苦しい時期) |
| 2026年度末 | 製品の平均販売価格が上昇し始める |
| 2027年度 | 黒字転換、マージン改善が本格化 |
| 2028年度以降 | 受注の視認性が高まり、さらなる成長期待 |
「回復前夜に仕込む」逆張り的な長期投資のアプローチです。
バリュエーションは割安か
2027年度基準のPERが14.3倍というのは、同期間の純利益CAGR(年平均成長率)57.6%と照らし合わせると魅力的な水準です。PEG比率(PER÷成長率)に換算すると約0.25倍以下となり、日本株の感覚でも「成長株のわりに割安」と映る指標です。
日本との比較でみるブルサ・マレーシア投資
| 比較項目 | 日本(東証) | マレーシア(ブルサ) |
|---|---|---|
| 取引通貨 | 日本円(JPY) | マレーシアリンギット(MYR) |
| 単元株 | 100株単位が多い | 100株単位(ロット) |
| 代表指数 | 日経平均・TOPIX | FBM KLCI |
| 配当課税 | 20.315%(源泉) | 非居住者はゼロ(多くの場合) |
| 時差 | — | 日本との時差なし(UTC+8同士) |
マレーシアは配当に対する源泉税が日本に比べて有利な場合があり、現地在住の日本人にとって税効率の面でも一考の価値があります。
日本人向けメモ
ブルサ・マレーシアで株を買うには?
- 現地証券口座を開設する:Maybank Investment Bank、PublicInvest、CIMB Bankなどが代表的。在住外国人も開設可能
- CDS口座(中央預託システム口座)が必要:日本の「証券総合口座」に相当。証券口座開設時に同時申請できるケースが多い
- 日本からアクセスしたい場合:Interactive BrokersなどグローバルなオンラインブローカーでもBursa銘柄を取引できることがある
- 為替リスクに注意:MYRで取引するため、円高局面では円換算リターンが目減りする点は日本株と異なるリスク
今回の銘柄を検討するなら
カレックスは「業績回復待ちの長期投資」です。目標株価70センへの上昇余地は約35%ありますが、2027年の黒字転換が前提条件。世界経済の悪化や為替変動で回復が遅れるリスクも十分あります。少額の分散投資として検討する場合でも、四半期決算の確認を怠らないようにしましょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。
出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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