金が1週間で11%暴落!1983年の危機が再来か

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マレーシアで金(ゴールド)投資をしている方、あるいは「そろそろ金を買おうか」と考えていた方——今週は衝撃的なニュースが飛び込んできました。金価格がわずか1週間で11%下落し、1983年以来最大の週次下落幅を記録したのです。

何が起きたのか?数字で整理する

2026年1月末、金価格はオンスあたりRM22,055(約72万7,000円)という歴史的高値を記録しました。ところが3月20日にはRM17,692(約58万4,000円)まで急落。2ヶ月足らずで20%もの下落です。その中でも先週1週間だけで11%という急激な落ち方は、金市場の専門家も驚く異例の事態です。

時期 金価格(オンスあたり) 日本円換算
2026年1月(ピーク) RM22,055 約727,815円
2026年3月20日 RM17,692 約583,836円
下落幅 ▲RM4,363 約▲143,979円
下落率 ▲20%

金は「安全資産」ではなくなった?

金といえば「有事の金」という言葉があるように、世界情勢が不安定になると資金が流れ込む「逃避資産」として知られています。日本でも地政学リスクが高まると「金を買え」という声が上がりますよね。

ところが今回は不思議なことが起きています。米イラン間の緊張が続いているにもかかわらず、金価格は下がり続けているのです。

その理由は「インフレ」と「金利」の複雑な絡み合いです。

戦争による原油高がインフレ(物価上昇)を加速させると、米連邦準備制度(FRB)は利下げをしにくくなります。利下げが遠のくということは、利息を生まない金よりも、金利のつく資産(マネー・マーケット・ファンドなど)の方が有利になる——そのような計算が働き、投資家が金から資金を引き揚げているのです。

「地政学リスク → 有事の金」という従来の法則が、インフレ時代には通じなくなりつつあります。

1983年の「抛金危機」との比較

市場関係者が今回の下落で思い出しているのが、1983年の「抛金危機(大量金売却危機)」です。

当時、OPEC(石油輸出国機構)加盟国は原油収入の急減に対応するため、外貨準備として積み上げていた大量の金を一斉に売却しました。売りが売りを呼ぶ連鎖反応で金価格は急落。今回の週次下落幅が1983年以来最大というのは、それだけ異常な事態であることを示しています。

日本で例えるなら、2008年のリーマン・ショック後に「安全資産」だったはずの円が一時的に売られた局面に近い感覚でしょうか。市場が「いつも通り」動かなくなるとき、それは深刻な不安の表れです。

「債券も金も下落」が意味すること

通常、株が下がると債券が上がり、地政学リスクが高まると金が上がる——これが教科書的な資産の動きです。ところが今は金と債券が同時に下がるという異常事態が起きています。

これは投資家たちが「戦争がグローバル経済に与える打撃」をまだ織り込みきれておらず、深い不確実性の中でどこに資金を置けばよいか迷っている状態を反映しています。

マレーシアの金投資事情

マレーシアでは金投資が日本以上に身近です。各銀行が提供する「ゴールド・インベストメント・アカウント(GIA)」や、ペグフォームで購入できる「金の延べ棒」、さらにマイディン(Mydin)やパワードーム(Powerdome)でも金細工品が手軽に買えます。

日本では金といえば田中貴金属や郵便局のイメージですが、マレーシアではもっとカジュアル。ショッピングモールの一角で1グラム単位から買えるのが特徴です。

日本人向けメモ

  • 今すぐ慌てて売る必要はない:短期的な急落ですが、長期的な金の価値は依然高い評価を受けています。パニック売りは禁物です。
  • 「底値買い」を狙う人へ:今の下落が1983年型の長期低迷の始まりか、一時的な調整かは現時点では不明。一括投資より分割購入(リンギ・コスト平均法)が安全です。
  • 税制に注意:マレーシアでは金の売買益に特別なキャピタルゲイン税はありませんが、日本居住者が日本の確定申告対象となる場合は別途確認を。
  • 情報源として使えるサービス:Public Goldのウェブサイトやマレーシア中央銀行(BNM)の公式情報で最新価格を確認できます。

まとめ:嵐の前か、過ぎ去った後か

金価格の1週間で11%という急落は、市場が単純な「有事の金」という構図では動かなくなっていることを示しています。インフレ・金利・地政学リスクが複雑に絡み合う現在の環境では、従来の常識が通じない場面が増えそうです。

金を保有している方は焦らず状況を見守り、新規購入を検討している方は分散・分割を心がけるのが賢明でしょう。歴史を振り返れば、金価格は長期的に上昇トレンドを保ってきました。短期の嵐に惑わされず、冷静な判断を。

写真: Scottsdale Mint / Unsplash

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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