柔州の土地25年で16倍!データセンター需要が背景

マネー・生活費

約138億円の取引が示すもの

「土地を25年持ち続けたら、投資額の16倍になった」——こんな話が現実に起きたのが、マレーシアのジョホール州です。

マレーシアの不動産・インフラ企業「吉星機構(Cresndo、証券コード6718)」が、2001年にわずかRM696万(現在のレートで約2億7,700万円)で取得したジョホール州コタティンギの工業用地(約20.1ヘクタール)を、なんとRM3億4,653万(約138億円)で売却しました。

差し引きの純利益はRM1億8,403万(約73億円)——投資額の約16倍です。


取引の詳細

項目 金額(RM) 日本円換算(1RM=39.8円・2026年4月9日時点)
取得コスト(2001年) RM696万 約2億7,700万円
総投資コスト(整備費含む) RM1,160万 約4億6,200万円
売却価格 RM3億4,653万 約138億円
純利益(経費差し引き後) RM1億8,403万 約73億2,700万円
投資倍率 約16倍

買い手はDigital Edge Data Centers (Malaysia) Sdn Bhd——東南アジアでデータセンターを展開するグローバル企業です。売却益のうちRM5,000万(約19億9,000万円)は既存借入金の返済に充てられます。


なぜジョホールの土地がここまで値上がりしたのか

ジョホール州は、シンガポールと陸続きのマレーシア最南端の州です。

土地価格はシンガポールの10分の1以下——この圧倒的なコスト差が、近年の外資系データセンターの集中投資を招いています。電力コストが安く、光ファイバーインフラが整備されつつあり、シンガポール当局によるデータセンター新規建設規制の強化を受けた企業が、「国境を越えたバックヤード」としてジョホールを選んでいます。

Digital Edgeのような企業にとって、工業用フリーホールド(完全地権)の土地は「喉から手が出るほど欲しい資産」。2001年当時は誰も予想しなかったデータセンター需要が、25年後に土地の価値を爆発的に押し上げました。


日本との比較で見るマレーシア不動産

日本では「失われた30年」の中で地方を中心に不動産価値が低迷してきましたが、マレーシアの成長地域は対照的な動きを見せています。

項目 マレーシア(ジョホール) 日本(地方都市)
土地価格トレンド 主要エリアで上昇傾向 多くで横ばい〜下落
外資の流入 データセンター・製造業が活発 限定的
隣国との関係 陸路で繋がるシンガポールの「裏庭」 相当なし
フリーホールド(完全地権) 存在する(州により異なる) 基本的に完全所有
外国人の土地購入規制 あり(最低価格制限等) 農地等を除き比較的自由

ジョホールに集まる世界のビッグプレイヤー

マレーシア政府は「マレーシア・デジタル経済計画」のもと、ジョホール州をアジアのデータハブとして位置づけています。Microsoft、Google、Amazon(AWS)などの世界的企業が数十億ドル規模の投資をジョホール州に表明しており、今回のCresndo案件はその大きな流れの一コマです。

日本の不動産感覚でいえば、かつて工場用地として安価に取得した土地が、デジタルインフラの需要爆発で超高値になる——バブル期の都市再開発に似た構造が、今のジョホールで起きています。


日本人が知っておくべきこと

マレーシア在住者・投資に関心のある方へ

  • マレーシアでは外国人も土地を購入できますが、州ごとに最低購入価格の規制があります(例:セランゴール州ではRM60万〜など)。購入前に各州の規定を必ず確認してください
  • フリーホールド(永久地権)とリースホールド(定期借地権、多くは99年)の違いは資産価値に直結します。今回売却された土地はフリーホールドで、この種の土地は特にデータセンター用途で引き合いが強い傾向があります
  • ジョホール州はフォレスト・シティ(森林城市)や「ジョホール・シンガポール経済特区(JSSEZ)」など、大型開発が相次いでいます。土地価格は今後も注目のエリアです
  • マレーシア株式市場(Bursa Malaysia)に上場するCresndo(6718)のような不動産企業の大型取引は、日本のTDnetに相当するBursa開示システムでリアルタイムに確認できます

出典: China Press の情報を元に、日本人在住者向けに独自作成した記事です。価格・条件は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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